スタッフ柿崎社長ブログ

温暖化ガス、05年比15%削減は本当に可能か?

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2020年までに、温室効果ガスを、2005年比15%削減することを、政府が6月10日に発表しました。

その大きな柱が

①太陽光発電の導入量を現状20倍

②新車販売の50%が次世代自動車

③新築住宅の約8割を断熱などの基準を満たした省エネ性能に高いもの

だそうです。

2020年ということは、あと11年しかありません。

私は、住宅建設に携わっていますが、仮に、お施主様の8割が高断熱住宅を求めたとしても、それを本当の意味で施工技術を提供できる業者がいるのか、大きな疑問です。

現状は、中途半端な情報と技術を持った業者が、儲け主義で建設するのが、関の山だと思います。

〔実は、半端な断熱住宅(名前だけの高断熱住宅)は、かえってエネルギーを消費します。〕

建設に携わっている建築の専門家でさえ、高断熱住宅は、必要ないと思っている方は、まだまだ多くいます。

高断熱住宅は、約20年をかけて、やっとQ=1(キューワン)住宅まできました。

しかし、こんな住宅は、まだまだ特別な住宅です。

政府で言っている基準を満たした省エネ性能のレベルは、はっきりしませんが、現況の断熱に対する住宅業者の技術は、余りにもお寒い状態です。

数字だけは、先走っていますが、相当難しい目標に見えます。

政府は、高断熱住宅以外の住宅を建設してはいけないぐらいの、思い切った政策をとらないと、私は、この目標は、絵に描いた餅のように見えます。

by kakizaki

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2009年06月11日更新

『環境ネットやまがた』を知っていますか?

NPO法人 『環境ネットやまがた』を知っていますか?

この会の設立趣旨の全文を下記に掲載しますと、

 

本会の前身である「やまがた環境カウンセラー協議会」は、環境省で定める「環境カウンセラー制度」登録者によって、平成10年12月に設立された。平成15年12月の時点で会員数は20名となっており、環境保全に関する啓発活動や関係機関、団体、教育機関等に対する講師派遣などの活動を積極的に行ってきた。

地球温暖化、オゾン層の破壊、エネルギー問題、廃棄物問題、化学物質による環境汚染など、我々を取り巻くさまざまな環境問題は、すでに国や企業のレベルを超え、我々市民も、その問題を強く意識して、自らが行動を起こしていかなくてはならない時期に達している。

これらの状況に鑑み、同協議会設立5周年にあたる平成15年を機に、我々環境カウンセラーが中核となり、市民レベルまでを巻き込んだ様々な環境保全活動を展開していくため、「やまがた環境カウンセラー協議会」を発展的に解散し、「環境ネットやまがた」を設立し、特定非営利活動法人の認証を目指すこととした。

このことにより、環境カウンセラーのみならず、志を同じくする人たちの組織化を図り、様々な既存環境関連団体や環境に関心のある幅広い人材とのネットワークを形成し、上意下達ではない、市民レベルの草の根的な環境保全活動を推進展開していくための基盤が形成されることとなる。

また、併せて、行政機関等からの環境保全に関する様々な委託事業を受託できるような体制づくりができるものと考えている。

「一人でも多くの仲間を増やし、自らができる範囲の中で行動を起こし、それを広げていく」といった息の長い地道な活動を展開していくことが、かけがえのない地球環境と山形の豊かな自然環境を守り、子孫に残していくことにつながるものと信じてやまない。

 

即ち、市民レベルで、環境を考えている仲間を募って、それに行政としても、一緒活動していこうという会です。

この会には、2009年2月4日のブログで紹介した、東北芸術工科大学の三浦秀一准教授が顧問として、参加されています。

この会のホームページのトップページの左側にある山形県の省エネ住宅に弊社の建物が掲載してあります。

施工実例の紹介(庄内エリアの紹介)の中に載っています。

 

三浦先生は、木質バイオマスの有効活用にも取り組んでいらっしゃいました。

果樹の剪定によって持ち込まれた枝を敷きわらの代替品やバイオマス発電所の燃料にするようです。

3月17日の山形新聞に載っていましたので、紹介しておきます。

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2009年06月10日更新

熱回収率70%

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パナソニック社の熱交換型換気扇は、熱回収率が70%と、非常に高効率な換気扇です。

実は、スティーベル社に90%熱交換できる商品もありますが、

①価格が高い

②施工性が悪い

③メンテナンスに手間がかかる

などの問題があり、総合的に判断して写真のパナソック商品を選定しています。

これは、これで優れものの商品なのですが、実は、 続きを読む

2009年06月03日更新

長持ちの秘訣

住宅の長持ちの秘訣は一体なんでしょうか。

実は、2005年の夏に約90年前に建設した建物の改装工事をしました。

場所は、鶴岡カトリック教会の司祭館の食堂部分です。

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カトリック鶴岡教会天主堂(1903年建設)            続きを読む

2009年06月01日更新

理想の床下暖房システム

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従来の在来木造住宅は、通常床下は、外部扱いですが、新木造住宅研究協議会が開発した床下暖房システムでは、基礎を断熱することにより、室内として扱います。

この暖房システムの特徴は、床下そのものを暖房しますので、足元が温かいことです。

人間は、足元が暖かいと、体全体が温まります。

いつも、床暖房と間違えられるのですが、 続きを読む

2009年05月27日更新

一室複数灯計画・明かりだまり

一室複数灯計画は、2008年12月13日のブログで書きましたが、改めて詳しく紹介したいと思います。

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上の図のように、照明は色々なやり方があります。

あかりを使って室内の演出をする場合、空間に広がりをもたせることが大切です。

そこでおススメなのが、 続きを読む

2009年05月23日更新

理想の住まいへ

新しいホームページの目次に、家づくりガイドを設けました。

それをクリックするとコスモホームのスタイルのコーナーへと繋がります。

まだ見ていない方は、是非一度開いてみてください。

コスモホームのスタイルは、弊社の住宅の建て方を六つの項目に分け、説明しているコーナーです。

出きるだけ簡潔に説明しているつもりですが、理解して頂けるでしょうか?

少々説明不足のところもありますので、機会を見ながら補足してゆきたいと思います。

まず、最初は「理想の住まいへ」です。

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お施主様にとっては、ちょっと面倒かもしれませんが、設計をする前に、『家づくりプランシート』に家づくりに対する 《想い》 を記入して頂いております。

このシートは、私達にとって、非常に大切な情報源になります。

家づくりで一番大切な事は、お施主様がどのような住宅を建てたいかを私達が十分に理解できるかにかかっています。

とにかく、このシートに家づくりに対する希望を、いっぱい書いて下さい。

その書いてある内容と、お施主様との会話の中から、私達は、お施主様にとって何を提案できるかを考えていきます。

私達は、お施主様が単に希望する住宅を図面化すれば良いとは思っていません。

お施主様が考えている家づくりに何かプラスアルファーできないか、何か面白いご提案ができないかをいつも考えています。

私達がプレゼンしたものがお施主様に認めていただいた時は、設計者として、非常に嬉しく思います。

提案が、お気に召さないときは、遠慮なく言ってください。

断っては、申し訳ないとは、決して思わないで下さい。

お互いが、気まずい関係になってしまいます。

お施主様と設計者がお互いに信頼をし、何でも言い合える関係づくりをすることが大切です。

『お施主様に喜んで頂ける』、これが私達の最終的な目的です。

by kakizaki

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2009年05月22日更新

白蟻被害は早めに!

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これから、白蟻が羽アリとなって飛び立つ季節です。

主に東北地方にいるのは、ヤマト白蟻です。白蟻は、普段は人前に姿をみせませんが、年に一度、春から夏にかけて、羽アリとなって飛び立ちます。ヤマト白蟻は、4月から6月ころ雨が降った翌日など蒸し暑い日中に、群れとなって飛びます。

ヤマト白蟻の特徴は、地中から建物に侵入し、土台や柱などを食害します。湿った木材を好み、浴室などの水周りや建物の下部を中心に食べ、えさもある木材の中に営巣します。

実は、昨年、白蟻被害にあった住宅を改装しました。

下の写真が実際の被害にあった状況ですが、これは、私がかつて経験したことがないくらいの甚大な白蟻被害でした。

殆どの柱が、根こそぎ被害にあった上、ほぼ2階の柱にも達してしました。場所によっては、天井うらまで白蟻がきていました。

何故、こんなにも被害が広がってしまったのでしょうか。

最大の原因は、外壁に通気層を設けないで、モルタル仕上げ をしていたことだと思います。

モルタル仕上げの壁は、非常にひび割れし易いのが難点で、ありとあらゆる割れ目から雨水が入り込んでしまいます。この住宅の場合通気層がないため、いきなり、柱や間柱を雨が濡らし、その雨は、いつしか、土台まで達します。ヤマト白蟻は、湿った木材を好みますから、建物の下部にいた白蟻は、自然に上へ上へとえさある方へ導かれていったようです。

その結果、家全体が白蟻被害にあったようです。

通常の住宅は、せいぜい風呂周りか、トイレぐらいなものですが、今回の被害は、私も、ビックリです。

白蟻もあなどれないと、痛感しました。

とにかく、羽が家のどこかに落ちていたら、白蟻がいると思ってください。

その時は、専門業者にできるだけ早めに相談して下さい。

相談するなら、地元の専門業者が良いですね。訪問業者は、基本的に注意した方が良いと思います。特に、遠方からから来た業者は、避けた方が無難です。

チョチョと工事をして、高いお金を請求し、ドンズラする業者もいるそうですから、その辺は、要注意です。

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1階と2階の柱そして筋交いまで被害を受けています。

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通し柱、桁(横架材)も被害を受けていました。

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被害を受けた柱を拡大。

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被害にあった柱の断面ですが、場所によっては、柱の形をしていないところもありました。

このように、白蟻は、場合によっては、建物を倒壊させるほどの被害を及ぼすことがあります。

白蟻は、どこにもいます。しかし、白蟻が侵入しても、被害が広がらないように工夫する家づくりが大切です。

その件については、またの機会に・・・

by kakizaki

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2009年05月19日更新

家庭用燃料電池はもう少し様子見かな?

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いよいよ、今月から、家庭用燃料電池が発売されます。販売価格は

パナソニック                 3,465,000円

荏原バラード                3,465,000円

東芝燃料電池システム+長府製作所 3,255,000円

ENEOSセルテック+長府製作所    3,255,000円

家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」に補助金が上限140万円まで出ることがきまりました。

家庭用燃料電池は、水素を使って電気を起こす発電機です。電気ができる際、熱を発生するので、それを給湯に使います。

エネファームの最大の魅力は、従来の機器に比較して、約30%もCO2を減らすことが可能なことです。

エネファームを販売する東京ガスは、機器を起動してから、最長10年間は無料で補修を受け付ける「無料サポート期間」を設けるようです。

ただ、燃料電池が自動停止すると、その時で無料サポート期間は終了します。

東京ガスは、8年間程度で燃料電池が自動停止する可能性が高いと想定しています。

その後は、点検・修繕一回ごとに10万円の費用がかかるそうです。チョット高い気がしますが・・・

ただし、エネファームはガス給湯機と比較して、年間当り5~6万円程度光熱費を削減できるそうです。

無料サポート期間10年間を目安にイニシャルコストを試算すると

機器価格 3,465,000円-補助金1,400,000円-ガス給湯機300,000円-光熱費削減費600,000円(60,000円×10年)=1,165,000円

即ち、10年では、イニシャルコストは回収できないことがわかります。

東京ガスでは、8年後に機器価格を100万円以下まで引き下げる計画をしているそうです。

こうなってくると、一機に、現実味を帯びてきます。

出きるだけ早く、価格もそこそこで、CO2を多く削減できる家庭用燃料電池を販売してほしいものです。

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2009年05月13日更新

サンポットお前もか!

先日、サンポットさんの地中熱ヒートポンプ暖房の講習会に参加させていただきました。

その時頂いた資料を紹介したいと思います。

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建設地             山形県  山形市

熱損失係数        1.9〔W/㎡K〕   (想定値)

相当延べ床面積     148.5〔㎡〕    (45坪)

GSHP成績係数(COP)  3      (一次側戻り0℃、二次側送水45℃の場合の想定値)

 

1シーズン当り地中熱ヒートポンプ暖房ランニングコスト(概算値)  154,016円

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灯油価格を50円/ℓとして

1シーズン当り灯油暖房ランニングコスト(概算値)    135,884円

というデータを頂きました。

またしても、変なデータの数字です。

灯油の予測消費量は

135,884÷50=2,717ℓ/年間です。

4月9日のブログの三菱のエコヌクールの記事と同じような結果がでています。

山形市の45坪程度で熱損失係数1.9の建物が年間2717ℓも灯油を消費するようなことは、ありません。

これは、まったくのザル住宅です。

前回同様同じような建物でQPEXでシュミレーションしてみました。

相当延べ床面積       150.99㎡(45.7坪)

熱損失係数          1.9〔W/㎡K〕   (想定値)

灯油の年間消費量      1150ℓ

でした。

即ち、実際の予測数値は、サンポットさんの約42%の消費量で済みます。

これでは、とてもシュミレーションにはなっていないのではないでしょうか。

サンポットさんは、弊社で灯油の床下暖房を採用しているメーカーです。

こんなことは、私から指摘されなくても、十分解っていることなのに、何故現実離れしたデータが出てくるのでしょうか。

暖房メーカーは、もう少し、自分達が出すデータに責任を持ってもらいたいと思います。

もし、気象条件が同じだとすると、地中熱ヒートポンプを採用した場合は、

154,016×0.42=64,687円/年 ぐらいの電気料金なのか・・・

私には、ちょっと解りません。

by kakizaki

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2009年05月09日更新