一見上のような白蟻被害の写真を見せられると、家全体がもうダメになってしまうように思う人が多いようです。
しかし、現実は決してそんなことはありせん。
水回りリフォームで、タイル仕様のお風呂を解体すると7~8割の確率で、白蟻が出てきます。
むしろ、白蟻が出てこない方が少ないのではないでしょうか。
それくらい、白蟻は身近にいます。
ちなみに、ここ庄内地方に生息する白蟻は、ヤマトシロアリです。
ヤマトシロアリは、土中を介して家に侵入します。
床下の木材が主に食害を受けるのは、そのためです。
家の廻りに、木材や植木を置いてると、白蟻を誘因し易いので、注意が必要です。
住宅の場合、白蟻が出やすいところは、だいたい決まっています。
①タイル仕様のお風呂
②玄関廻り
白蟻は暗くて、湿った木材が好物ですので、お風呂などの水回りからでるのは、何となく理解できると思いますが、実は、玄関からも結構多いのです。
通常の住宅の被害は、お風呂か玄関が中心で、大方局所的です。
そのため、その部分の白蟻駆除をすれば、事が足ります。
それをあたかも家全体が壊れるようなことを言い、高い工事を進める業者がいますので、注意が必要です。
しかし、私は、一回だけ、家全体が白蟻に食われた現場を改装したことがあります。
建物全体が上のようになっており、柱は、半分ないような状況でした。
こうなった最大の原因は、
①通気層がなく雨が降ると、外壁の多くの割れ目からいつも雨が入り木材を濡らしていた。
そのため、二階の小屋まで白蟻が登っていました。
②逆基礎タイプのため、床の下がすぐ土になり、白蟻が家に入り易い造りである。
逆基礎とは、下の図のように、床の下すぐまで土を盛る方法です。この場合、土からすぐに白蟻が室内に入り易くなります。
これらの理由が大きかったと思います。
ローコストのある住宅会社が、この逆基礎を標準にしていました。
何故この方法を採用するかは定かではありませんが、床下の給排水配管などのメンテナンスができないばかりか、上記のように、白蟻を誘因し易いので、いかがなものかなーと私は、疑問に思いました。
どのような基礎を造るかは、事前にチェックをした方がよいと思います。
しかし、一般の方は、普通そこまで、気が廻りませんよね。
by kakizaki