2019年5月20日号の新建ハウジングの冊子に
「太陽光発電システムの火災事故」
についての記事が載っていました。
この記事のポイントは、
①太陽光発電システムが普及するのに伴い、機器の故障による火災事故が増えてきている。
住宅太陽光発電システムによる火災の例 出典:消費者庁
火災事故については、消費者庁のホームページに詳細が掲載されていますので参考にして下さい。
https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_012/pdf/report_012_190128_0001.pdf
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/2018/pdf/consumer_safety_release_190128_0001.pdf
②消化活動に当たる消防隊員や消防団の感電事故が顕在化してきた。
実は、私も知らなかったのですが、火災の消火活動は、住宅のブレーカーを落とし、住宅内において感電の危険性がなくなった上で実施されるそうです。
しかし、太陽光発電システムが設置されている住宅では、ブレーカーを落としても光が当たる限り太陽光発電システムが屋根上で発電し、屋内の直流配線にまで電圧がかかっている状態のため、破損している直流配線に誤って接触して感電する可能性があるという事です。
すなわち、太陽光発電システムが搭載されている住宅は、簡単に消化活動ができないということになります。
これは、ちょっと問題ですね。
建築基準法では、延焼のおそれのある部分を有する、木造建築物の外壁および軒裏は、防火構造とする規定があります。
延焼とは、出火元から別の建築物へ燃え広がることです。
もし火災になっても隣の建物に火が広がらないようにするための規定です。
消化活動ができなければ、太陽光発電システムが搭載された住宅から、火事が広がっていく可能性があることになります。
これは、ちょっと困った問題ですね。
今後この辺の対応が、どのようになっていくのか注視したいと思います。