スタッフ柿崎社長ブログ

2009年11月

久々の松杭打ちの地盤改良

9月17日に日経ホームビルダーで、兼松日産農林さんが新しい木杭の工法『環境パイル』を開発した記事を載せました。

以前にもブログの中で何回か意見を述べているのですが、セメント系を使っての地盤改良をすることに対して、私は、少なからず抵抗があります。

セメントという産業廃棄物(言ってみれば、コンクリートガラと同じです)を土地の深くに注入することが何らかの環境汚染に繋がるような気がしてならないのです。(セメントは強アルカリ性です。)

そして、この産業廃棄物は、地中深いため、撤去することは、まず不可能です。

しかし、これをやらないと、地盤の保証を受けることが出来ないので、ここ1~2年は仕方なく採用していました。

(それ以前は、保証はありませんが、通常の松杭を打っていました。)

 しかし、ようやく、兼松日産農林さんが新しく、すばらしい工法を開発してくれました。

 

木杭の薬剤処理について、問題がないかというと何ともいえませんが、これで耐久性を持たせているのでこの処理はどうしようもありません。

コンクリートを地下深くまで注入することを思えば、環境に対する負荷は、数段に軽減できます。

この松杭は、将来引き抜くことも可能です。(仮に地中にあったとしても、材質は木ですので、もともと自然界にあるものです。)

 

今回の鶴岡の現場は造成地で、地盤改良が必要であったため、早速この『環境パイル』を採用することにしました。

環境パイルの説明については、兼松日産農林さんのHPを参照してください。

 

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 材料は唐松で長さは、6mの最大のものを使用

 

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 工場からの保証刻印が押されています。

 

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 径は140㎜

 

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 パドラという重機を使って作業。

振動が少ないのが特徴です。

 

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 杭を打つ場所によって杭の止まる高さが違います。

一本の杭には、18トンの荷重を掛けています。(設計では8トンでOKだそうです)

 

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 杭の高さを揃えるために、チェーンソーでカット

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切り口を防虫処理をします。

工期は2日間(11月22・23日)で、50本の杭を打ちました。

私は、この工法は、是非今後も続けていきたいと思っています。

 

しかし、問題点もあります。

①杭の長さが最大6mまで

 それ以上は、従来の工法しかありませんので、何とか6m以上にも対応できるように研究開発をして頂きたい。

価格が高い

 研究費にお金がかかったのは解りますが、この工法をどんどん採用して頂いて、せめて、柱状改良ぐらいの価格でできるように努力して頂きたい。

 

願っているとほしいものが見つかるものですね。

また、ほんの少し理想の家づくりに近づいたような気がします。

このように弊社の家づくりは、『進化』 し続けて行きます。

 

 by kakizaki

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2009年11月25日更新

グラスウール基礎断熱の実験結果

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今年の春、グラスウールで初めて基礎断熱をやりました。

 

基礎の断熱材をグラスウールにこだわる理由は、白蟻対策です。

白蟻の被害を受けないのは、ガラスだけだそうです。

そこで弊社は、以前から、ガラス加工品の固形タイプのコリグラス(ゲーテハウス)という商品を使っていました。

商品はとても良いのですが、価格が高いのが難点です。

そこで、新住協が提唱している従来型の繊維系のグラスウール(基礎断熱用)で断熱する方法に切り替えました。

しかし、何といっても、水分には余り強くないという印象のあるグラスウールです。

メーカーで実験しているので間違いはないと思うのですが、自分なりに試すことにしました。

 

 やり方は、私の自宅で、ブロック塀の端っこに半分土の中に埋めて、そのまま放置するという非常に簡単な方法です。

 

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2009年11月17日(雨)の状態。

約半年間、屋外にこのような状態で放置しました。

 

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グラスウールを引き抜いた状態。

綺麗な下半分は、土の中に埋もれていた部分です。

撥水性があるためか、土の中に埋もれていた部分は、殆ど水分は浸み込んでいません。

土の上の部分の表面は、確かに汚れていますが、あくまでも表面だけで、中までは水分は、浸みていません。

 

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(雨の中で撮影)

グラスウールの中を調べるために、縦に半分に割ってみました。

中に水分が浸みている様子は確認できませんでした。

このク゜ラスウールは、撥水処理が施されていますが密度が64kg/m3と高いのが特徴です。

私が、見る上では、基礎断熱材としては問題がないように思われます。

これで、少しホッとしました。

商品の詳しい内容は、マグキソボードで確認してみてください。

by kakizaki

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2009年11月20日更新

荘内銀行さん ちゃんと勉強して!

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11月17日(火)の山形新聞に荘内銀行の『エコ住宅設備導入で金利優遇』の記事が載っていました。

対象となる設備は、

太陽光発電システム、電気温水器、IHクッキングヒーター、蓄熱式電気暖房器などのオール電化・・・

と書いています。

ただでさえ、電気温水器蓄熱式電気暖房機は、エネルギーを多く消費する設備です。(電気代は確かに政策的に安くしていますが・・・)

とても、エコ商品とは、言えたものではありません。

やっとその辺を電力会社も考慮して、ヒートポンプ式のものを開発することに躍起になっています。

それでも、東北以北の地域は効率が悪いためあまりお薦めではありません。

この優遇ローンは、リフォームローンです。

こんな商品を断熱改修もやらない建物に設備をしたらどうなるのでしょうか。

考えただけで恐ろしくなります。

エネルギーの垂れ流しです。

せめて、断熱改修をやった家で、ヒートポンプ式の設備をするぐらいを対象にしてもらいたいと思います。

荘内銀行さん、

今週の21日の土曜日、新住協で断熱リフォームセミナー(内容は、ニュースを参照)をやりますので、是非参加して住宅の消費エネルギーについて、もう少し、ちゃんと勉強してほしいと思います。

国は、本気でCO2を25パーセント削減しようとしているのですよ・・・

by kakizaki

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2009年11月17日更新

スマートグリッドって知っていますか?

先日、NHKスペシャル『自動車革命』という番組をみました。

その中の言葉に『スマートグリッド』という単語がでてきました。

私も、始めて聞く言葉です。

 

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詳しくは、大和総研さんのHPをご覧下さい。

 

今までは、電力会社から、電力を消費する所に電気を供給しているだけの一方通行の流れだけでした。

しかし、今、画期的なことが起きようとしています。

これからは、太陽光発電・風力・バイオマス・地熱(再生可能エネルギー)など電力をつくる場所が至る所に分散するとともに、自然相手の発電が多いため、供給量が安定しますせん。

即ち、電力を供給できる場所と、電力が必要としている場所が、マッチングしません。

そこで考えられているのが、 『スマートグリッド』という方法です。

意味は、『賢い電力網』ということです。

要するに、

ITを活用して再生可能エネルギーを含んだ電力網全体の需給の効率化最適化を行う仕組み」

を進めていこう考えです。

電力を供給できる所と、電力を必要としている所をコンピューターを使って結び、電力を効率よく使っていこうとする仕組みです。

その中心になろうとしているのが、何と「グーグル」です。

グーグルがもっている膨大なネットワークを使って今動き始めようとしています。

このシステムを使って、作り出した再生可能エネルギーをできるだけ効率よく、消費することができるようになり、結果として、二酸化炭素排出量を削減できる可能性が出てきたのではないかと、期待しています。

 

石炭や石油を燃料とした機械による産業革命を第一次産業革命とするならば、これは、ひょっとしたら第二の産業革命になるかもしれません。

  『環境を汚染しにくい燃料(再生可能エネルギー)により、電気エネルギーをつくりそれによって生産する社会』

もし、こんな事が実現できたら、エネルギーの電力化が一気に進むことになるでしょう。

そして、住宅や自動車などありとあらゆる物が電化にならざるをえないでしょう。

そういう意味で、エネルギーの媒体は、電気になることは間違いないと思います。

 

世の中が、一変しそうな気がします。 

もし、電気自動車が主流になったら、自動車産業界は、激変すると思われます。

車で一番難しいのは、エンジンです。

しかし、エンジンが単なる電気のモーターになったら、子供がもっている電池で動くおもちゃと同じです。

すなわち、自動車は、特別な産業が造る時代から、世界のあちこちの小さな町工場で造る産業へと・・・。

車は、家電の一部になり、電気屋さんのコーナーで販売されるかも知れません。

そして、今までに見たことないような、斬新なアイディアの自動車がいっぱい開発されるでしょう。

 

住宅に於いても、オール電化になることは間違いないでしょう。

もちろん、太陽や風などの自然エネルギーを活用するように工夫された、住宅デザインになっていくでしょう。

しかし、スマートグリッグを活用した電気が主たるエネルギーとなると思われます。

再生可能エネルギーを最大限に活用し、その住宅が実質どのぐらいの二酸化炭素を排出しているかをはっきり確認できるような仕組みをつくり、環境を汚染する部分については、環境税を支払う。

 私は、そんな住宅になるのではないかと思います。

 

世の中は、どんどん変わろうとしています。

私達が思っている以上の速さで・・・

 

by kakizaki

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2009年11月02日更新