住宅設計をする際に、どこを中心にプランするか?
設計者によって何を重視するかによって違うと思いますが、私は、なんと言っても、リビングです。
リビングは、家族全員が集まるとても重要な場所です。
多分、家族が一番長い時間を過ごす場所でもあり、家族の絆を深める大切なところでもあります。
そのため、リビングをどの位置に置くかが非常に大切です。
その時一緒に注意するのが、リビングへの光の入り方と換気です。
特に、光の入り方は、図面を見ながら、頭の中で想像していきます。
朝日がどのように入り込むか。
日中の明るさは、どの程度か。
特に日本人は、部屋の明るさには敏感です。
弊社でも最近良く取り入れるリビング階段やリビングでの勉強場所の確保などは、リビングを中心に住まいを考えているから生まれた手法です。
下の写真は、『家族団らんをテーマにした2世帯住宅』のリビングです。
奥には、パソコンコーナー(勉強場所?)を設けています。
このリビングは、キッチンとダイニングとも繋がり上部は吹抜けになっており2階の各部屋との繋がりも重視しました。
下に居ながら、『御飯だから下りてきなさーい。』なんて声をかけることができます。
また正面のテレビ台の裏側は、リビング階段になっています。
リビングのそばには、畳の部屋もあるので、お子さんがお昼寝をする時などは、重宝します。
最近の弊社で多い和室の位置は、リビングとの二間続きです。
ちょっと前までは、客間として、廊下を挟んで和室を設けていましたが、殆ど利用価値がなく、物置状態です。
写真のような間取りの和室は、結構使いであります。
我が家の場合は、急な来客の時、リビングにある荷物の一時置き場になります。
『ちょっと待ってください!』(ふーっ。ぎりぎりセーフ)という感じで、使う場合が多いのが実態ですが・・・
この家のプランもそうですが、私は、出来るだけ無駄な廊下は造らないように注意しています。
結構廊下が無駄なスペースになっている住宅があります。
これは、建物全体の面積を減らすこともでき、建築費を抑える有効手段でもあります。
今回の家は、まさしく、リビングを中心にした間取りです。
そして、家族の人数も多いのですが、リビングは少々大き目です。
しかし、出来る事ならば、子供部屋などの大きさは、多少犠牲にしても、リビングは出来るだけ大きくした方がいいと思っています。
昔の和風住宅は、めったに使わない二間続きの和室が、一番日射が入る南側にあり、いつも家族がいるリビングが余り明るいとは言えない東や西の端っこに狭くあります。
実は、使える部屋がない!
となってしまいます。
家族団らんを楽しめる場所は、やはりリビングですよね。
リビングは大きくとりましょう。
by kakizaki