6月5、6日に新木造住宅技術研究協議会の総会に出席してきました。
その際に、室蘭工業大学の鎌田教授が基調講演で話していた言葉で、『私達は、プリウスのような住宅を造っているのです』とおっしゃっていました。
新住協の仲間の家づくりの内容の説明する上では、非常に解り易い表現だと思います。
即ち、建設時のイニシャルコストは、少々高めかも知れませんが、燃費のよい住宅を建てようという考えです。
確かに、現在のガソリンや灯油価格では、ブリウスも私達が建設する住宅も、建設費用をペイできるかというと、ちょっと難しいものがあります。
しかし、環境に対する政策は、厳しさを増していくのは目に見えています。
ガソリン、灯油価格が倍、3倍になる可能性だってあり、環境税などが創設されるかも知れません。
世界は、低炭素社会に向けて進まざるを得ないのです。
ところで、トヨタとホンダは、ハイブリッド車を販売しています。
日産と三菱は、その技術に遅れたため、電気自動車を開発中です。
本当に、電気自動車は、CO2削減に寄与するのでしょうか。
確かに、電気自動車自体は、CO2排出量はゼロかもしれません。
しかし、電気は、つくられる段階で多くのCO2を排出して、各家庭に送られてきているのです。
私は、時々、蓄熱暖房機や電気温水器を使ったオール電化住宅は、燃料費は確かに安いが、エネルギーそのものは、通常の住宅の倍近く消費していること、説明してきました。
新木造住宅技術研究協議会提供
現在、電力会社は、その状況を十分解っているため、ヒートポンプ式を使った、給湯機(エコキュート)や暖房機を開発するのに躍起になっています。
しかし、今のところ、ヒートポンプを採用しても、通常の灯油を使ったほうが、エネルギーは少なくて済みます。
このように見ると、
私達が造る灯油の消費量そのものを減らそうとする住宅は、トヨタのブリウス、ホンダのインサイトで、オール電化住宅が日産と三菱の電気自動車のように見えるのは、私だけでしょうか。
by kakizaki