今、断熱住宅の一番ホットな話題の人は、『森 みわ』さんでしょう。
森さんは、日本初のパッシブハウスを鎌倉に建設しました。
その内容が一冊の本になり私も、早速読ませていただきました。
内容的には、日本の断熱住宅は、ヨーロッパのそれに比べいかに立ち遅れているかを指摘しています。
彼女の説明によると、
日本の基準は、EUの住宅省エネ基準の1/3の性能しかありません。
しかも、年間150棟以上建設する大手ハウスメーカー(全国で約100社)だけが対象です。
ですから、私たちのような、零細企業の住宅会社は、国で定める断熱基準はありますが、義務化ではありません。
即ち、スカスカ住宅を建築しても、何ら問題がありません。
これでは、いつまでたっても、断熱性の高い住宅が日本に増えるとは、到底思えません。
いかに、日本の断熱基準があまいかが解ります。
おおざっぱに、住宅の断熱性能を順番に並べると
次世代省エネ基準(国土交通省基準)
↓
Q1住宅(NPO法人 新木造技術研究協議会基準)
↓
パッシブハウス(EU基準)
↓
カーボンニュートラルハウス(CO2排出量ゼロの住宅)
という並びになりそうです。
今後、森さんが提唱している、EUで進められているパッシブハウスと日本で進められているQ1住宅が、今後融合されて、新しい基準が生まれるかもしれません。
いずれにしても、この基準を義務化にしなければ何ら意味がありません。
日本の法律の早々の見直しが必要だと思います。
もし、義務化しようとしたら、ハウスメーカーや工務店から“厳しすぎる”と相当の反対の声が上がることが予想できます。
道程は、厳しいでしょうね・・・