スタッフ柿崎社長ブログ

木造4階建ての能登屋旅館に宿泊

 10月8日に銀山温泉で大学の建築工学科の同窓会があり能登屋旅館に宿泊してきました。

今回は、私が幹事でしたので、宿泊は、能登屋旅館と最初から決めていました。

この建物は、建築界でも結構有名で、時々雑誌などにも掲載されます。

今の銀山温泉の旅館の多くは、大正から昭和初期にかけて建てられ、能登屋さんも、大正14年に建造されました。

能登屋さんは、一見木造3階建てのように見えますが、実は、小屋裏を利用した4階建てになっています。

今の日本の建築基準法では、建築できない建物です。

銀山温泉の旅館は、ほとんどが木造3階建てですが、能登屋さんの場合、2、3階が宿泊施設で、4階が宴会会場として使っています。

玄関正面の門柱が、ローマ風にし、玄関の上がベランダになっており、洋風の雰囲気を醸し出しています。

しかし、屋根の垂木(たるき)が見え、外壁も真壁に漆喰塗と和風建築です。

和洋折衷ですが、全然違和感がありません。

と言うより、木造建築としてとても美しく、とてもお洒落です。

町並を歩いていると、大正時代にタイムスリップしたような感覚になります。

街灯もガス灯のデザインです。

最近は、温泉街の旅館の多くが鉄筋コンクリートで出来ています。

たまに、こういうところに来ると、本当に心が癒されます。

こういう木造建築は、何時までも保存してもらいたいものです。

by kakizaki

2011年10月13日更新

五十嵐製麺オープン!!!

弊社でかねてから改装工事を行っていた五十嵐製麺さんが、9月14日に酒田市本町の柳通りにオープンしました。

名前が、製麺ということで、麺づくり専門店と思われるかも知れませんが、実は、ラーメン屋さんです。

ただ、製麺と名前を付けているのは、店内で、麺づくりもやっているからです。

改装の際のお施主様の要望は、 『ラーメン屋らしくないラーメン屋』です。

この外観からは、一見ラーメン屋さんとは、想像できないシックな感じに仕上がっています。

まず最初に目に入ってくるのが、このメニュー表です。

代金は、先払いになっています。

お支払いはこちらのレジで。

店舗内装の様子です。

紺色は、このお店のシンボルカラー。

お施主様の奥様のお気に入りの色です。

私は、白湯(パイタン)ラーメンを頼みました。

たれの色が、とんこつラーメンまではいかなくても、白っぽいのが特徴。

だしは、鳥?

ここのこだわりは、麺の量の多さです。

220gあり、普通のラーメンが大盛りに感じます。

ここのご主人は、ご自分で、麺を造るため、多くの方にラーメンをいっぱい食べてほしいという想いで、この量にしているそうです。

本当にお腹いっぱいになりました。

店主ご夫婦です。

おいしいラーメンをありがとうございました。

ちなみに改装前は、こんな状況でした。

by kakizaki

2011年10月01日更新

山形県が住宅情報サイト開設

山形県は、県や市町村が設けている新築、リフォームに関する支援事業を網羅した住宅情報総合サイトを開設しました。

名称は、

「タテッカーナ」

耐震性向上や増築など、全市町村のリフォーム補助事業の内容を検索できる項目が目玉です。

工事を検討している人が完成状況をイメージできるよう、改築、新築事例を写真で紹介するページも設けています。

県や市町村が取り組んでいる住宅対策事業を一元化し、分りやすく紹介する目的で開設しています。

県建築住宅課は、「例えば、現在の居住地とは違う市町村で新築を検討している場合、それぞれの補助事業の詳細を入手し、比較するのは手間がかかる。情報をネット上に集約することで利便性を高めた」と背景を説明しています。

サイトは8月1日に開設。

本格オープンは、10月1日を予定しており、現在は県や各市町村の新築、増改築に対する支援を検索する項目と、リフォーム前と後の違いを写真で紹介する項目を公開しています。

本格オープンに合わせ、県産木材の魅力や伝統工芸を紹介するコーナーも掲載していくとしています。

これは、なかなか便利なサイトです。

私たちも、上手く使っていきたいと思います。

このサイトは、多くの方に有効ですので、弊社のHPの右下にバナーを貼っておきました。

by kakizaki

2011年09月29日更新

建築家丹下健三氏代表作

私がもっとも好きな建築家丹下健三氏の代表作を紹介したいと思います。

広島平和資料記念館(1952)

代々木第一体育館(1964)

東京カテドラル聖マリア聖堂(1964)

香川県立体育館(1964)

赤坂プリンスホテル(1983)

※2011年3月に営業を終え解体されます。

アップリカ葛西ビル(1989)(大阪市)

東京都庁(1991)

新宿パークタワー(1994)

フジテレビ本社ビル(1996)

このように誰しもが知っている多くの建物を設計しています。

それも、全て個性的なものばかりです。

丹下健三氏は2005年に享年91歳で他界されました。

ちなみに下のモード学園コクーンタワー(2008)は、健三氏の息子の丹下憲孝氏の設計です。

西新宿は、東京都庁、新宿パークタワーそしてこのモード学園ラクーンタワーと丹下家で三つの設計をしています。

すごいとしか、言いようがありません。

良くも悪くも建築は、人の目にさらされます。

そして、色々な方が、論評します。

とても、緊張する仕事ですね。

by kakizaki

2011年09月27日更新

東京散策

久しぶりに東京に行く機会があり、少し時間があったので東京散策に出かけました。

前から気になっていた

『恵比寿ガーデンプレイス』

に行って来ました。

ちなみに、恵比寿という地名は、やはり恵比寿ビールの工場があったので、それが語源だそうです。

私が、知っている恵比寿は、とても汚い工場地帯のようなイメージがありました。(約30年以上前です。)

今は、これほど変わったのかと、もーーー驚くばかりでした。

恵比寿ガーデンプレイスタワー

この場所のシンボルタワーです。

坂道プロムナード

この坂道を降りて行ったとこらが、センター広場です。

この広場を中心にビルが配置されています。

建物も良いのですが、この広場を中心とした空間がとても素敵でした。

ゆっくり座って居たいところでした。

手前 シャトーレストラン

右奥 恵比寿ガーデンテラス一番館

左奥 ウェスティンホテル東京

これらは、この地域の一番奥に配置されています。

現代建築の前にヨーロッパ中世を思い起こすようなレストランがあります。

そのギャップが面白いですね。

その後、代々木公園にあるオリンピックの水泳競技場になった代々木第一体育館に久しぶりに行ってきました。

この建物は、建築家丹下健三氏の代表作でもあります。

又、私が建築に興味を抱いたきっかけが、東京オリンピックですので、とても感慨深い建物です。

この建物は、見れば見る程驚かせられます。

何で、こんな発想が出来るのか?

丹下健三氏の天才ぶりを大いに発揮した建築物です。

丹下健三氏は、私が一番好きな建築家です。

発想の自由さ、大胆さ、スケールのデカさ、もう言葉になりません。

ただただ、この建物にうっとりです。

by kakizaki

2011年09月21日更新

庄内に木材乾燥施設がついに完成

庄内地方の製材業者と森林組合の計11企業・団体が、酒田市宮海の酒田木材工業団地に整備した「やまがたの木乾燥センター」が9月7日に完成した。

木材乾燥施設としては県内最大規模で、高品質な人口乾燥木材の安定供給を通じ、県産木材のブランド確立や地産地消を目指しています。

工場敷地内に、短期間で高品質な乾燥を生産する「高周波装置付き全自動乾燥機」や、木くずを燃料に乾燥熱源をつくり出す「木質燃料ボイラー」、乾燥材仕上げラインなどを備ています。

今回の施設は、県産材を普及させるための大きな一歩になると思います。

以前から県産材、主に杉材を普及させるための、山形県を始め色々な事をやってきました。

しかし、乾燥材がなく、供給体制が整っていなかったのが実態でした。

今回の施設の完成を機に、県産材が少しづつ普及されていく事が期待されます。

県産材を使う事は、下記のような意義があります。

①木材の地産地消になり余分な製造過程でのエネルギーを消費しない済む

②地元の林業産業が栄え、林業に携わる雇用が増える

③地元の森林が再生され、自然保護になる

このように、多くの利点があります。

後は、価格です。

従来と同じくらいであるならば、私は、どんどん県産材に変えて行こうと思います。

by kakizaki

2011年09月13日更新

外と内のギャップ

9月3,4日に『こだわりのオーディオルームと二階リビングの家』の完成内覧会に多くの方が来て頂きました。

本当にありがとうございました。

<内覧会の様子>

今回の建物は、正面から見ると、一見窓が少なく、部屋の中が暗いように想像されます。

<吹き抜けのある玄関と階段>

しかし、暗いという方は、誰もいませんでした。

むしろ二階リビングは、とても明るいと好評でした。

この土地は、57坪とそれ程大きくなく、間口が狭く、縦に長細い形です。

そして、お隣の建物が、土地ぎりぎりに建っているので、同じような並びで建築すると、一階の部屋が暗くなりがちです。

そこで、若い夫婦に、二階リビングを提案。

同じ土地でも、こんなに明るい部屋ができたと、とても好評でした。

弊社では、二階リビングのプランは、結構提案させてもらっていますが、その時の注意事項は、家事動線が、出来るだけ二階で済むように工夫することです。

このように、土地条件の厳しい所は、逆転発想が大切です。

特に、若い人は、自由な発想で、家づくりを楽しんで頂きたいと思います。

外見から受ける印象と、中に入ってから受ける感じのギャップのおもしろさが私は、大好きです。

by kakizaki

2011年09月06日更新

地震保険付帯率2010年度は48.1%に!

2010年度中に、新規に契約された火災保険のうち、地震保険を付帯した割合(付帯率)を都道府県別にまとめ、発表されました。

(リンクしているグラフを参照してください。)

それによると、全国平均の付帯率は、48.1%で、8年連続増加しています。

付帯率が60%を超えたのは、高知県、宮城県、愛知県、宮崎県、鹿児島県、岐阜県、徳島県の7県です。

ところで山形県はというと、43.2%と全国平均を下回っているのが現状です。(リンクしているグラフを参照してください。)

まだまだ、関心が低いのが実態のようです。

私たちのような、住宅会社や工務店、そして大手ハウスメーカーも含め、お施主様には、多少負担にはなると思いますが、安心料として、加入を薦めていくべきだと思います。

地震保険に加入するのは、当たり前という認識が加入を薦める私たちに必要のような気がします。

『地震保険は、いつでも加入できますがら、後々考えて加入されたらどうですか?』

などといっていたら、お施主様は、忘れてしまいます。

今の地震保険は、火災保険金額の半分までしか掛けられませんが、いざという時に、ないよりは、ましです。

いつ何時起こるか分らないのが、災害です。

山形県も、来年はお隣の宮城県のように60%を超えられるように・・・・

by kakizkai

2011年09月01日更新

原発から自然エネルギーへⅡ

今回は、前回に引き、東北芸術工科大学 建築・環境デザイン学科准教授 三浦秀一先生の論文です。

これからのエネルギー政策について、先生の見解を述べています。

『自然エネルギーの可能性』

『原発の是非を問われた時、多くの人が不安視するのは自然エネルギーがその代わりのエネルギーになりうるのかといういうことである。

しかし、原子力の安全性がつくられた神話であったと同時に、自然エネルギーがあてにならないというのも同じくつくられた神話である。

われわれが未来永劫使えるのは自然エネルギーしかないというのは本来誰が考えても当たり前のことである。

であるにもかかわらず、自然エネルギーに関する情報も研究もきわめて少ないという日本の状況がこうした不安を煽ってきた。

近年、原発中心の日本の状況とは別に世界では自然エネルギーの導入が劇的に伸びている。

2010年は世界の累計発電設備容量として、自然エネルギーが原子力を初めて上回った。

また、震災直後、ドイツでは太陽光発電が原発を瞬間的に上回ったという観測が出される。

スペインでは同時期、風力発電が月間の最大電源になった。

スウェーデンは、バイオマスによるエネルギー供給量が原子力を上回るだけでなく、2009年には、石油をも上回り最大のエネルギー源となった。

日本を石油天然ガスの最大輸出先とするアラブ首長国連邦は、太陽エネルギーだけで自給する都市を建設している。

今後、自然エネルギーの普及に建築が果たさなければならない役割は非常に大きい。

建築の自然エネルギー利用にとって重要な視点は、電気だけでなく熱の自然エネルギーを使うという点である。

熱の自然エネルギーとは、太陽光温水器、バイオマス、地中熱である。

バイオマスは欧州でも風力や太陽光発電をはるかに凌ぐ最大の自然エネルギーであることはあまり知られていない。

EUではこうした熱の自然エネルギーを使うことを建築に義務付けた。

世界は持続可能な自然エネルギーを中心としたよりしなやかで強固な分散型システムの構築に向かっている。

建築はもはや単なるエネルギー消費ではなく、自然エネルギー利用の担い手へと変わらなければならない時代に入った。』

特に先生が注目しているのがバイオマスです。

バイオマスとは、生物資源(バイオ/bio)の量(マス/mass)をあらわし、エネルギー源として再利用できる動植物から生まれた有機性の資源のことです。

また、石油や石炭などの化石資源と対比して、「生きた燃料」ともいわれています。

バイオマスの種類は多岐に渡りますが、廃棄物系のもの、未利用のもの及び資源作物(エネルギーや製品の製造を目的に栽培される植物)があります。

廃棄物系のものとしては、廃棄される紙、家畜排せつ物・食品廃棄物・建設発生木材・製材工場残材・黒液(パルプ工場廃液)・下水汚泥・し尿汚泥 等があげられます。

未利用のもの としては、稲わら・麦わら・もみ殻・林地残材(間伐材、被害木等)等があります。

資源作物としては、さとうきびやトウモロコシなどの糖質系作物やなたねなどの油糧作物があげられます。

山形県の場合は、何といっても、未利用のものすなわちの資源が豊富です。

資源はいっぱいあるのですが、まだまだ利用していないのが実態です。

今後は、県産材の木の利用方法は大切であることを、三浦先生は強調しています。

日本はエネルギー資源がないのではなく、利用していないだけです。

今後日本で、木材がエネルギー政策で注目されていくのは間違いないと私も思っています。

林業の時代が目の前まで来ているように思えるのですが・・・

by kakizaki

2011年08月30日更新

原発から自然エネルギーへⅠ

8月9日のブログで東北芸術工科大学 建築・環境デザイン学科准教授 三浦秀一先生の記事を掲載しました。

先生の紹介したい論文があります。

是非読んで下さい。

『原発と電化』

『東日本大震災によって、原発がわれわれの未来を担うものではないことが鮮明になった。

皮肉にも震災直前の2010年6月に経済産業省は、「原子力発電推進進行計画」を発表し、その副題を「安全と信頼—世界の原子力新時代における日本の挑戦」と銘打ち、原発をCO2を排出しないゼロ・エミッション電源と位置付けた

原発の推進とともに、電気自動車の開発競争、そしてオール電化住宅の普及と、原発の安全神話と暮らしの電化神話がつくられ、CO2を出さないオール電化住宅が環境にもよいエコ建築であるかのような環境神話までも築きあげらようとしていた

原発は安全性以外にも根本的な問題を多く抱えている。

放射性核廃棄物の処理方法を定められないまま、見切り発車状態にある。

燃料のウランも近い将来枯渇する。

オール電化住宅がここまで普及した背景に、ヒートポンプによる給湯の電化であるエコキュートの開発がある。

しかし、暖房の電化はヒートポンプのみならず石油やガス以外にCO2を排出する非効率な電熱線式の暖房までをも普及させた。

蓄熱式電気暖房はその最たる例である。

これらの特徴は、給湯や暖房、コンロといった熱利用に電気を使うということであり、これが電力にとっては新規需要開拓になってきた。

しかし、ヒートポンプも従来の電気暖房や電気温水器に比べれば効率はいいものの、電気そのものが化石燃料や原発でつくられている以上、その検証なしに、CO2削減対策とは言えない。

そして、もう一つの問題は原発立地の問題である。

原発はその電力を使うことのない、遠くの過疎地にその触手を伸ばした。

日本の一極集中、中央集権型の国家形成は、原発というエネルギー供給体制にも持ち込まれた。

そして、地方がその犠牲になった。

また、大規模集中型のシステムは、有事の際極めて大きな被害を出す脆弱なシステムであることも明らかになった。

好対照にインターネットやツイッターのような有機的な小型分散型ネットワークが機能した。

原発はこうした日本の硬直した古いシステムを象徴するものとなった。』

いかがでしょうか。

私は、先生の意見に大賛成です。

常日頃言いたいことを、先生が高い見地から意見を述べられています。

胸がスーーーートとしました。

盲目的に、原子力がいい、オール電化はいいと言ってきた電化政策を見直す必要があります。

それでは、どうしたらいいんだ!

次回は、その道しるべを述べている論文を紹介します。

by kakizaki

2011年08月20日更新