6月30日のブログに山形新聞で、県の文化環境部が、「環境共生型モデル整備事業」でエコハウスの普及を狙う記事を載せました。
そのエコハウスの基本となるのが『自立循環型住宅』です。
県が、自立循環型住宅を推奨する背景には、以下のような事情があります。
温室効果ガスの排出量の増加に対し、日本政府は削減目標を立てています。
温室効果ガスの排出量を2010年までに1990年比6%削減することを、京都議定書で国際的に約束しています。
②家庭部門の二酸化炭素排出増加量6%へ抑制
日本政府は、家庭部門について2010年度に1990年度比で6%増加の状態に抑制する目標を立てています。
しかし、上のグラフからも解るように、家庭用エネルギー部門における二酸化炭素排出量は、2004年度に1990年度比で31.6%増加しているのが実態です。
これでは、到底2010年度の目標には到達しないのは、目に見えています。2010年といえば、来年のことですよ。
ほとんど、不可能と言ってもよいでしょう。
しかしながら、将来へ向けた山形の家づくりのあり方を研究するために、県で予算を組んだことは、一定の評価に値すると思います。
- 気候や敷地特性など立地条件と住まい方に応じて極力自然エネルギーを活用した上で
- 建物と設備機器の選択に注意を払うことによって居住性や利便性の水準を向上させつつ
- 居住時のエネルギー消費量(CO2排出量)を2000年頃の標準的な住宅と比較して50%にまで削減可能で
- 2010年までに十分実用化できる住宅
をいいます。
一見かなりしんどいように、見えますが、私は、可能性は、十分あると思います。
上のグラフからもわかるように、家庭の主なエネルギー消費は、
①暖房
②給湯
③照明他電力
です。その対処方法として、
①暖房エネルギーを1/2、1/3にすることは、新住協のメンバーであれば、十分可能です。また、ペレットストーブなど、木質バイオマスを利用すれば、CO2ゼロも夢ではありません。
②給湯は、太陽熱給湯を利用するのが、一番効果がありそうですが、雪国対策が必要ですので、この当りを調べる必要があります。
③照明は、LEDにするならば、白熱灯に比べて、約80%、蛍光灯に比べても50%以下の省エネルギーになります。
私は、2009年の技術でも、これらの住宅は、十分可能だと思います。
但し、建物自体は、少々高くになるとは思いますがね・・・
しかし、まさしく、これは、プリウスの住宅ですね。
私達は、これからは、このような家づくりを目指さなければなりません。
世の中が置かれている状況は、『待ったなし』だと感じるのは私だけでしょうか。
by kakizaki