東京電力が9月に実施する家庭向け料金の値上げ(平均8・46%)を前に、契約アンペアを下げる申し込みが殺到しているそうです。
基本料金を抑え、値上げによる負担増を緩和できるためです。
ブレーカーの品不足などで、今契約変更を申し込んでも9月までには間に合わない状況です。
いくらかでも、値上げに対抗しようとするための措置です。
(山形新聞 8月19日)
これは、ある意味とても大切なことだと思います。
というのも、今は、便利さを求め、何でも電気でやる時代になってしまいました。
電気でなければできないことは、もちろん電気でやります。
しかし、電気でやる必要がないものまで電気を使わないようにすれば、もっともっと節電になります。
特に、電気で熱を発するようなものは、多くの電気を消費します。
電気で、熱を発する原理は、抵抗を使ってわざと通電しにくくし、そこを無理やり電気を通すので熱が出ます。
そのため、大きな電気を消費する訳です。
電気は上の図のように火力発電は、石炭や石油で、原子力発電はウランの核分裂で蒸気をつくり、その蒸気でタービンを回し発電します。
即ち、発電所の最初の部分でとてつもない熱エネルギーを使って電気エネルギーを作っているのです。
そして、復水器でその蒸気を冷やすために海水を使って、熱エネルギーをまた海水に捨てています。
(蒸気を冷やすための海水を利用するため、火力発電所も原子力発電所も海の近くに立地しているのです。)
実は、家庭で使われる電気エネルギーを作るための多くの熱エネルギーを発電所で消費しているのです。
これだけ熱エネルギーを消費している大切な電気エネルギーを各家庭で電熱器を利用し、ただ単純にまた熱エネルギーで消費してしまうのはあまりにも理不尽のように思えてならないのです。
その最たるものが、
蓄熱式電気暖房機と、
電気温水器
です。
この二つとも電気料金が安い深夜料金を利用して、レンガや貯湯タンクに熱を貯めます。
(つい最近まで、これらの機器を使った住宅も省エネ住宅と電力会社含め多くの住宅会社が宣伝していました。
さすがに、最近は電力会社直接はこれらの機器は販売しないようですが、電力会社の子会社は今も販売しているようです。)
最近は、ヒートポンプを利用した暖房機や温水器が主力のようです。
確かに、効率は良くなったと言いますが、何故暖房や給湯を電気でしなければならないのか私には理解できなのです。
あくまでも、電気の消費量を増やしたいがための電力会社の策略のように思えてなりません。
私は、照明や物を動かす動力など電気でなければならないものは、当然電気が必要です。
しかし、熱は、わざわざ電気でつくる必要はないと思うのです。
(但し、冷房は電気でなければできません。)
熱が欲しいならただ単純に物を燃やせばいいのです。
薪
石油
ガス
これらの燃料から直接熱エネルギーを作ったほうが効率はいいに決まっています。
そして、いかにそれらの燃料の絶対量を少なくすることが、今後の課題だと思います。
私は、物事は、単純でいいと思っています。
電気も含め、消費エネルギーの少ない家づくりが今後求められていくのだと思っています。
by kakizaki