鶴岡市みどり町の基礎工事が進んでいます。
基礎周りの捨てコン状況
基礎下の防湿シート敷き
今回は、西方設計さん特有のコラム基礎を使ったベタ基礎工法です。
そして、基礎断熱ですので、土間下と立ち上がりの断熱材には、パフォームガードを採用しています。
パフォームガードの断熱材は、プレカットされて来るので、現場組立は非常に簡単に出来ます。
7月8日までの状況です。
来週からいよいと配筋工事に入っていきます。
新住協のメンバーの秋田県能代市の西方設計さんが設計した住宅を施工します。
場所は、鶴岡市みどり町です。
今回のオーナー様は建築を勉強している方で、基本プランは、本人自身がされています。
そのプランに基づき、西方流にアレンジし設計しています。
外壁は、杉赤身で、縦すのこ張り(ファサードラタン)ですので、とてもウッディな家になります。
南面
何と言っても、最大の特徴は、一階と二階が繋がる南面の大きな窓です。
この窓から冬期間は、日射を最大限取り入れます。
そして、この大きな窓には、外付けブラインドが設置されるので、夏の日射遮蔽対策もバッチリです。
北面
東面
玄関は、この面にあります。
西面
断熱性能は、
熱損失係数Q値[W/㎡K]=1.003
外皮平均熱貫流率UA値[W/㎡K]=0.34
です。
工事の進捗状況を、その都度報告する予定です。お楽しみ!
酒田市亀ヶ崎のテーマ
~本と珈琲と酒が似合う対話が弾むシックな家~
の工事が順調に進んでいます。
今は、Q1.0住宅でとても重要な付加断熱を主にやっています。
建物の外壁側に、16k厚み105mmのグラスウールを充填していきますが、この施工は、省エネ住宅を造る上に欠かせない工程です。
断面で見ると、こんなイメージになります。
床には、24k厚み50mmのグラスウールで付加断熱施工し、その上に16k105mmのグラスウールを敷き詰めます。
壁の内側にも、まんべんなくグラスウールを充填します。
これから冬期間の工事になりますが、このような断熱施工すると、冬でも暖房しなくてもそれ程寒さを感じず作業ができます。
高断熱住宅は、基礎断熱でなければならないか?
答えは「NO」です。
これについては、結構住宅会社でも勘違いされている場合があります。
元々高断熱住宅は、床断熱から出発しています。
その当時、暖房機を各部屋に設置したり、又一台で全館暖房をやろうと色々工夫していました効率よく家全体暖める暖房の仕方に、これだという方法はありませんでした。
ある時、新住協のメンバーが思い切って暖房機を床下に設置し、床にガラリを設け、各部屋に暖気が流れるようにしたら、結構上手く行ったのです。
それがきっかけで、暖房機を床下に設置するための基礎断熱工法が開発されました。
実は、弊社も新築一棟目の住宅は、基礎断熱工法を採用しました。
(弊社の2001年新築一棟目の基礎断熱の様子)
基礎断熱の最大の特徴は、
①床下の空間が室内と同じ温度になるので、冬季の配管の凍結の心配が無い。
②床の足元が暖かいと快適である。
これは、北国の人たちにとっては非常に有難い状況ですので、北海道、東北地方で一気に広がっていきました。
以前は今のようにサッシの性能があまり良くなく、窓周りはコールドドラフト現象が発生していました。
コールドドラフトは、窓で冷やされた空気が足元を流れるので結構不快です。
(コールドドラフト現象)
床下暖房は、窓周りの冷たい空気を暖めてコールドドラフト現象を解消できる画期的な暖房方法でした。
(基礎断熱を利用した床下暖房)
(窓下の放熱器の様子)
しかし、最近は、サッシの断熱性能が向上がし、ペアガラスに加えトリプルガラスも発売されています。
アルゴンガス入りLowEペア16mmガラスの表面温度は約17.4℃(外気温0℃)
アルゴンガス入りLowEトリプルガラスの表面温度は約18℃(外気温0℃)
くらいの性能になってきています。
そして、室内側に断熱戸ハニカムサーモスクリーンを設置することにより、コ-ルドドラフトを以前程感じなくなりました。
断熱性能がQ1.0住宅クラスになると、床、壁、天井、サッシの表面温度が18~20℃とほぼ均一になりコールドドラフト対策を敢えてする必要がなくなったのです。
という事は、窓下に暖房機を設置する必要もなく、基礎断熱である必要性もなくなりました。
基礎断熱は、床下空間が暖房負荷になるので、断熱性能的には不利です。
わざわざお金を掛け、性能の不利な基礎を造る必要はないのです。
但し、快適性を求めるという理由で、基礎断熱+床下暖房はありだと思います。
問題は、基礎断熱をし、床下暖房をしない現場を時々見る事があります。
これは、理に叶っていません。
床下で暖房しないと、床下の冷やされた空気が床のガラリから室内に流れたり、逆に室内の湿った空気が床下に流れ断熱の弱い部分で結露する可能性があります。
このように、高断熱住宅に、基礎断熱が必須ではないのです。
暖房の仕方によって基礎断熱にするかを決める必要があるのです。
とても暑い日が続いています。
冷房をガンガン効かせ、電気料金はうなぎ登り。
冷房に使うエネルギーは相当なものじゃないかな!!!と想像してしまいます。
しかし実際は、下記の表が現実。
日本の南の地域の四国や九州でも冷房エネルギーは全体の3.4~3.8%程度。
(住宅における2次エネルギー消費量の内訳2007年)
東京大学大学院准教授 前氏資料
そのかわり暖房エネルギーは、東北、北海道では、全体の40~50%も占めています。
何でこんな事になるのでしょうか?
庄内地方では、夏は外気温30~40℃と設定温度28℃の差は、2~12℃で、冷房期間は1~2ヶ月。
冬は、外気温-5~10℃と設定温度20℃の差は、25~10℃と差も大きく、暖房期間は、6ヶ月と長い。
(消費エネルギーのイメージ)
この事からも、住宅は夏よりも冬の消費エネルギーの方が圧倒的に大きいのです。
この圧倒的に大きい消費ネルギーを優先に考えるのが当然ですよね!
即ち、家は、「冬を旨として造るベシ!」
6月27日(日)
「この家にしてよかった」と思える家づくりの秘訣をご存知ですか?
「南東北の高断熱住宅第4号」発刊セミナーを開催致しました。
講師は、一般社団法人新木造住宅技術研究協議会 顧問 会沢健二氏にして頂きました。
今回のセミナーは、
「トップレベルの高断熱住宅
Q1.0住宅レベル3を建てよう」
です。
このセミナーの内容は、
をクリックすると、動画配信する画面に行くの興味のある方は是非聴いて下さい。
レベル3は、新住協仲間でも結構高いレベルの断熱性能になります。
引き続き私も、「コスモホームの家づくり」と題してセミナーを致しました。
今回参加された方は、とても勉強熱心で質問も多く頂きました。
家づくりする際の勉強はとても大切ですね。
参加者の皆さん、本当にありがとうございました!!
酒田市飛鳥のテーマが、
「階段スペースを中心に家族のコミュニケーションを図る家」
の気密試験を行いました。
その結果は、
0.3㎠/㎡でした。
この住宅は、延床面積110.19㎡(33.3坪)ですので
110.19×0.3=33.1㎠の隙間になります。(参考はがきは、148㎠)
この住宅全体で、はがきサイズの約1/4程度の隙間しかないという事になります。
これは、かなり気密性能が高い住宅と言えます。
ちなみにカトリック鶴岡教会、司祭館・信徒会館も気密試験を行いました。
その結果は、
0.6㎠/㎡でした。
この建物は、延床面積250.08㎡(75.6坪)ですので
250.08×0.6=150.0㎠の隙間になります。(参考はがきは、148㎠)
75.6坪の建物全体で、隙間がはがき一枚程度という事です。
こちらも、とても満足のいく結果でした。
このように、基本性能をキチンと確認することが重要です!
9月8日新木造住宅技術研究協議会より一つの封筒が届きました。
その中には、
「Q1.0住宅 設計・施工マニュアル2020」
が入っていました。
待ってました!
漸くQ1.0住宅のまとまった教科書が完成しました!
今までは、技術情報誌という形で、その都度研究成果などが送られてきましたが、全体にまとまった本が欲しいと常々思っていました。
遂に届きました。
これは、弊社が主にやっている超高断熱住宅Q1.0住宅の標準的な設計・施工の方法がとても分かり易く解説されています。
早速読みます!
実は、初回のマニュアルは、2002年版です。
独立して3年目にこの本を読んだ時は、「これからの家づくりの教科書だ!」と衝撃を覚えました。
この本の内容と基本的な考え方は何も変わっていませんが、その手法は目まぐるしく変化しました。
それと同時に私たちの住宅に対する考えも変化してきました。
今や高断熱高気密住宅は当たり前。
この技術を当たり前にやった上に、これからどんな家づくりを提供出来るのかが問われています。
飽くなき挑戦です!
酒田市こあらのテーマが
「並ぶ窓から四季折々の風景を眺める家」
気密測定を行いました。
その結果
相当隙間面積C値=0.2
C値とは、家の延床面積に対する「隙間面積」の割合を示す数値で、床面積1m2当たりどれ位(何cm2)の隙間が有るかを表現した数値です。
C値(㎠/㎡)=家全体の隙間の合計(㎠)÷延べ床面積(㎡)
この値がゼロに近いほど隙間が少なく、気密性が高いことを意味します。
今回の建物の床面積は、198.7㎡(約60.1坪)
家全体の隙間の合計=0.2×198.7=39.7(㎠)になります。
はがき一枚の大きさは、148(㎠)ですので、
延べ床面積60坪の大きい家ですが、はがきの大きさの約1/3位の隙間しかないことになります。
これは、気密性能が相当高い住宅と言えます。
私たちは、この気密試験は、とても重要だと思っています。
何故ならば、この気密性能があって初めて高断熱住宅の性能が発揮できるからです。
しかし、断熱性能を現わす外皮平均熱貫流率(UA値)は、気密項目が考慮されなくなってしまいました。
数値としての結果が出てこないので、気密試験を行わない会社もあるそうです。
(気密測定の様子)
しかし、気密性が保たれてはじめて断熱性能が保たれます。
ここは絶対に省略してはいけない部分です。
最近新型コロナウィルスで三密が話題になります。
密閉空間が悪いから、気密が高い住宅は良くないと思う方もいるかも知れません。
しかし、これは全くの誤解です。
気密性能が高いから適切な換気が出来るのです。
気密性の悪い空間では、ただただ隙間だらけで暑さ寒さが自然任せになってしまい、計画的換気ができないのです。
ここは、良く間違えられるところです。
これからの暑い夏では、室内でも熱中症の危険すらあります。
コロナ禍だからこそ、気密性と断熱性をしっかりとし、冷暖房及び換気が適切に計画出来る住宅が必要なのです。