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山形エコハウスの概要決定

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6月30日のブログで、『環境共生型住宅モデル事業』を山形県がやる記事を掲載しました。

ついに、その概要が決まったようです。

『山形らしいエコ住宅』のモデルを建築しようという取り組みで、夏の暑さ、冬の寒さを避ける構造になっています。

具体的には、

①建物の基本は、高断熱・高気密住宅

②窓は、木製の3重サッシ

③南側に約1.5mの大きな庇

④庭に、落葉樹の植栽

⑤1階南側に蓄熱用の石貼りの床

⑥電気の基本は太陽電池パネル

⑦給湯用に太陽熱温水システム

⑧暖房用にペレットボイラーを設置(冬季は、給湯にも使用)

⑨補助暖房用に、薪ストーブも設置

⑩照明高効率の機器(多分、蛍光灯を中心)

 

建物の価格は、別として、これだけやれば、殆ど、再生可能エネルギーだけで、まかなえると思われます。

電気は、太陽電池だけですので、当然一般の電力供給は必要です。

しかし、余った電力を売電できれば、設置するパネルの数にもよりますが、実質電気代は、相当少ないかむしろ売電でお金がプラスになるかも知れません。

この辺のデータを是非知りたいものですね。

 

特に、私が興味があるのは、⑤の石貼りの床です。

これは、 『冬の日中の日差しの熱を熱容量の大きい石に蓄えておこう』という試みです。

私は、これは、省エネルギー住宅には、欠かせない事柄になっていくと思います。

今、新住協(室蘭工業大学 鎌田研究室)でも、研究をしている最中です。

自然のエネルギーをいかに利用していくか、これが最大の省エネルギーの課題です。

 

今回の総事業費は、6800万円で今年度内に建物は完成する予定です。

一般公開の時は、必ず見に行きたいと思います。

by kakizaki

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2009年09月16日更新

ハニカムサーモスクリーン

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ハニカムサーモスクリーンは、弊社の場合、南側の窓にカーテン代わりに断熱戸として取り付けています。

南の窓は、その他の窓と違い普通ガラスを使い冬期間日中の光を最大限に取り入れるようにしています。

その代わり、夜は、この窓から熱が逃げ易いので、このハニカムサーモスクリーン(断熱戸)で、熱損失を抑えるようにしています。

また、夏は、太陽の直射日光をさえぎる役目もしてくれる優れものです

サーモグラフィでその効果を見てみると、

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 冬の温度の様子

 

 

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夏の温度の様子

 

ハニカムサーモスクリーンを取り付けたときには、明らかに色の違いが出ています。

ハニカムサーモスクリーンの欠点は、カーテンのレースのように日中全部閉めると、部屋が狭苦しく感じることです。

そこで、私は、ツーウェイ方式を採用しています。

日中、直射日光を入れたくないときは、窓の上部のみを開放し、窓の下部に当たる直射日光をさえぎるようにしています。

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写真は、上と下の両方開けていますが、このように、自由に開閉できます。

この断熱戸の良さは、使ってみないとなかなか解っていただけないと思いますが、効果抜群です。

by kakizaki

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2009年07月13日更新

サッシは重要です!

住宅で熱が逃げ易いところは、いったいどこでしょうか。

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上のグラフは、一般的な住宅の熱の逃げかたの割合を示しています。

このように、窓から逃げる熱がいかに多いかが分かります。

よって、住宅の断熱性能を向上させるためには、窓対策が重要であることが、理解できると思いのます。

弊社の窓の仕様は、

①樹脂サッシを基本(準防火地域は、アルミ樹脂サッシ)

②東・西・北向きガラスは、アルゴンガスいりLow-E

③南向きガラスは、普通ガラス(断熱戸付き)

を基準にしています。

東・西・北窓は、熱の損失を極力少なくするようなガラスを選択し、南は、冬太陽の熱をいっぱい取り入れる工夫をしています。

南の窓から熱が入り易いガラスは、裏を返せば、熱が逃げ易くもあります。そのために、夜は、断熱戸でしっかり閉めておくことが重要です。

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上のグラフは、1地域の次世代省エネルギー基準をクリアしたときの熱に逃げかたの割合です。

このように、窓、換気、外壁がだいだい三割づつになっています。

高断熱住宅の暖房エネルギーをさらに減らすためには、

 
1.第1の手法 換気の熱損失を減らす
2.第2の手法 開口部の強化と太陽熱利用
3.第3の手法 断熱の強化

の三つを工夫する必要があることが分かります。

これらもことを具体的にどのように対策をたてたらよいか、私達は、いつも新木造住宅技術研究協議会を通じて、勉強しています。

その結果、国の基準である次世代省エネルギーの1/2、1/3以下の暖房エネルギーの住宅を建設することが可能になりました。

by kakizaki

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2009年07月09日更新

気密性能を測定します

弊社の新築住宅は、全棟気密試験をしています。

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気密テストの様子

 

そして、相当隙間面積C=1cm2/m2以下であることを確認しています。

この意味は、実際の延べ床面積1m当り1cm2 以下の隙間ですから、相当小さいのが想像できると思います。

しかし、実際は、換気扇の穴などは、通常開放されていますので、生活しているときは、結構な隙間はあります。

換気は、原則機械で24時間するのが、基本です。

よく、『機械で換気しなければならないような、息苦しい気密住宅には、住みたくない。自然換気で十分だ。』

などと言う人がいますが、これは、ちょっと変な話だと思います。

私は、家のはじまりは、家族を外敵からまもる器だと思っています。

外敵とは、雨・風・太陽などの厳しい自然現象

動物や植物

または人・・・

 

自然との共生などという言葉がありますが、私は、『自然の厳しい環境からしっかり自分達を守った上でのこと』が前提だと思っています。

自然の中で、人間が心地よく感じる季節はそう長くはありません。

むしろ、厳しい自然と対峙している期間のほうがずっと長いのではないでしょうか。

人間は、自然の恵みを多く頂いて生活していますが、その大自然の中で、裸で生活ができる環境の人間は、ほんの僅かしかいません。

 

人間が厳しい環境から身を守るために、着衣をまとうように、住宅も、断熱・気密をきちんとし、外の環境から身を守るのが基本だと思います。

私は、韓国から庄内地方に嫁いできたある女性の言葉を思い出します。

『庄内地方は、冬、外は寒くないが、家の中が非常に寒い

寒さの厳しい地方に住んでいた韓国人ならではの酷評ですよね。

新しく住宅を建築される方が、高断熱住宅にするのは、私は、必然だと思いますが・・・

by kakizaki

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2009年07月08日更新

建てる前に性能が分かります

ホームページの「コスモホームのスタイル」で書いてある性能は、断熱性能のことです。

弊社は、建築する前に断熱性能の計算即ち、熱損失係数(Q値)を出し、年間の燃料費を予測を出しています。

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ここ酒田は、Q値は、2.4以下です。

特に、北国は、冬場の暖房費が結構家計の負担になるため、暖房エネルギーは、非常に関心の高いところです。

ただ、『高断熱住宅で性能がよいですよ』と、言っても具体的数値を出さなければ何の説得力もありません。

車産業では、燃費性能を示さない企業はないと思いますが、住宅産業は、殆どだしていないのが現状です。

皆さんは、建てる住宅の燃費性能がどのくらいなのかは、キチンとチェックしておいた方が良いと思います。

しかし、次世代省エネルギーは、あくまでも国の基準で、とても満足のいく目標値ではありません。

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資料提供 新住協

上のグラフは、現在の国の基準の次世代省エネルギーで全国の地域を計算した場合(グレーの棒)と、熱損失係数(Q=1.6)(赤い棒)の北海道並に一律に計算した場合との比較です。

これからも分かるように、山形の場合は、今の基準の次世代省エネルギーの基準では、北海道より、エネルギーを使うことが分かります。

山形で、次世代省エネルギーの基準を満たしていると言っても、まだまだ不十分であることが、分かります。

これからは環境問題が、益々重要になってきます。

もっともっと断熱性能の良い住宅の必要性がクローズアップされると思います。

設備機械は、年々改良され、また、新しいものが開発されていきます。

家庭用燃料電池、ソーラーパネルシステムなどなど・・・

しかし、基本は、住宅の断熱性能を良くしていくことです。

出来うるならば、断熱性能は、熱損失係数Q=1.0住宅を目指すべきだと思っています。

by kakizaki

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2009年06月29日更新

プリウスのような家に住もう!

6月5、6日に新木造住宅技術研究協議会の総会に出席してきました。

その際に、室蘭工業大学の鎌田教授が基調講演で話していた言葉で、『私達は、プリウスのような住宅を造っているのです』とおっしゃっていました。

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新住協の仲間の家づくりの内容の説明する上では、非常に解り易い表現だと思います。

即ち、建設時のイニシャルコストは、少々高めかも知れませんが、燃費のよい住宅を建てようという考えです。

確かに、現在のガソリンや灯油価格では、ブリウスも私達が建設する住宅も、建設費用をペイできるかというと、ちょっと難しいものがあります。

しかし、環境に対する政策は、厳しさを増していくのは目に見えています。

ガソリン、灯油価格が倍、3倍になる可能性だってあり、環境税などが創設されるかも知れません。

世界は、低炭素社会に向けて進まざるを得ないのです。

 

ところで、トヨタとホンダは、ハイブリッド車を販売しています。

日産と三菱は、その技術に遅れたため、電気自動車を開発中です。

本当に、電気自動車は、CO2削減に寄与するのでしょうか。

確かに、電気自動車自体は、CO2排出量はゼロかもしれません。

しかし、電気は、つくられる段階で多くのCO2を排出して、各家庭に送られてきているのです。

 

私は、時々、蓄熱暖房機や電気温水器を使ったオール電化住宅は、燃料費は確かに安いが、エネルギーそのものは、通常の住宅の倍近く消費していること、説明してきました。

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新木造住宅技術研究協議会提供

 

現在、電力会社は、その状況を十分解っているため、ヒートポンプ式を使った、給湯機(エコキュート)や暖房機を開発するのに躍起になっています。

しかし、今のところ、ヒートポンプを採用しても、通常の灯油を使ったほうが、エネルギーは少なくて済みます。

 

このように見ると、

私達が造る灯油の消費量そのものを減らそうとする住宅は、トヨタのブリウス、ホンダのインサイトで、オール電化住宅が日産と三菱の電気自動車のように見えるのは、私だけでしょうか。

by kakizaki

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2009年06月12日更新

熱回収率70%

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パナソニック社の熱交換型換気扇は、熱回収率が70%と、非常に高効率な換気扇です。

実は、スティーベル社に90%熱交換できる商品もありますが、

①価格が高い

②施工性が悪い

③メンテナンスに手間がかかる

などの問題があり、総合的に判断して写真のパナソック商品を選定しています。

これは、これで優れものの商品なのですが、実は、 続きを読む

2009年06月03日更新

長持ちの秘訣

住宅の長持ちの秘訣は一体なんでしょうか。

実は、2005年の夏に約90年前に建設した建物の改装工事をしました。

場所は、鶴岡カトリック教会の司祭館の食堂部分です。

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カトリック鶴岡教会天主堂(1903年建設)            続きを読む

2009年06月01日更新

白蟻被害は早めに!

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これから、白蟻が羽アリとなって飛び立つ季節です。

主に東北地方にいるのは、ヤマト白蟻です。白蟻は、普段は人前に姿をみせませんが、年に一度、春から夏にかけて、羽アリとなって飛び立ちます。ヤマト白蟻は、4月から6月ころ雨が降った翌日など蒸し暑い日中に、群れとなって飛びます。

ヤマト白蟻の特徴は、地中から建物に侵入し、土台や柱などを食害します。湿った木材を好み、浴室などの水周りや建物の下部を中心に食べ、えさもある木材の中に営巣します。

実は、昨年、白蟻被害にあった住宅を改装しました。

下の写真が実際の被害にあった状況ですが、これは、私がかつて経験したことがないくらいの甚大な白蟻被害でした。

殆どの柱が、根こそぎ被害にあった上、ほぼ2階の柱にも達してしました。場所によっては、天井うらまで白蟻がきていました。

何故、こんなにも被害が広がってしまったのでしょうか。

最大の原因は、外壁に通気層を設けないで、モルタル仕上げ をしていたことだと思います。

モルタル仕上げの壁は、非常にひび割れし易いのが難点で、ありとあらゆる割れ目から雨水が入り込んでしまいます。この住宅の場合通気層がないため、いきなり、柱や間柱を雨が濡らし、その雨は、いつしか、土台まで達します。ヤマト白蟻は、湿った木材を好みますから、建物の下部にいた白蟻は、自然に上へ上へとえさある方へ導かれていったようです。

その結果、家全体が白蟻被害にあったようです。

通常の住宅は、せいぜい風呂周りか、トイレぐらいなものですが、今回の被害は、私も、ビックリです。

白蟻もあなどれないと、痛感しました。

とにかく、羽が家のどこかに落ちていたら、白蟻がいると思ってください。

その時は、専門業者にできるだけ早めに相談して下さい。

相談するなら、地元の専門業者が良いですね。訪問業者は、基本的に注意した方が良いと思います。特に、遠方からから来た業者は、避けた方が無難です。

チョチョと工事をして、高いお金を請求し、ドンズラする業者もいるそうですから、その辺は、要注意です。

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1階と2階の柱そして筋交いまで被害を受けています。

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通し柱、桁(横架材)も被害を受けていました。

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被害を受けた柱を拡大。

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被害にあった柱の断面ですが、場所によっては、柱の形をしていないところもありました。

このように、白蟻は、場合によっては、建物を倒壊させるほどの被害を及ぼすことがあります。

白蟻は、どこにもいます。しかし、白蟻が侵入しても、被害が広がらないように工夫する家づくりが大切です。

その件については、またの機会に・・・

by kakizaki

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2009年05月19日更新