『原発はいらない』に引き続いて『原発のウソ』も読んでしまいました。
私は、全面的に小出さんの意見に賛成したいと思います。
何故ならば、通常大学で、原子力を勉強しようとする人は、原子力を利用するためにどのようにしたら良いかを考えることに興味を持ちます。
しかし、彼は、原子力は、大変危険であることにき気づきそれを、止めさせることに、自分の人生を掛けています。
ある意味、彼は本当に苦しい選択をさせられたのだと思います。
出世の道は閉ざされ
お金儲けも出来ない
政府からは睨まれる
電力会社からは煙たがられ・・・
それでも、彼は自分の良心に基づき、反原発を訴え続けています。
そこには、専門家の立場から反原発を訴える人が必要だと信じているからだでしょう。
それ程、自分の人生を掛けて反原発を訴える人が、ウソを言うでしょうか。
実は、彼は、本当の事しか言えないと思うのです。
なぜならば、彼は、ある意味政府、電力会社と40年間も戦っている訳です。
彼が、もしウソをついているならば、あらゆる方面から潰されたでしょう。
あっと言う間に、彼の存在価値がなくなります。
本当のこと、痛いところを突いているからこそ40年間も彼の運動が続いているのです。
この状況から言っても、彼は、本当のことしか言えないのです。
その反面、政府や電力会社は、ウソばっかりです。
今回の、福島第一原発の一連の流れを見ても、一目瞭然です。
彼らには、逆に、ウソをつかなけれはならない理由があるからです。
原子力が安全だ、安全だと言い続け、一度事故になれば、想定外でしたで済ませる。
その想定もいい加減極まりない。
すなわち、ウソにウソを塗り重ねています。
こんなことが通るのも、政府が後押ししているからです。
ウソついている人を国が支え、本当のことを言う人が非難される。
なんか変な社会です。
この本を読み終えた時に、
『(自民党時代からの)政府と電力会社に怒りを感じました。』
私は、国が悪いとか政府が悪いとか、そんなことを言っても仕方のない事だと思っていました。
しかし、原子力政策だけは許せない気持ちです。
余りにも、国民の命を軽視した政策が進められています。
もし仮に、福島第一原発で小出さんがいうような最悪のシナリオの『水蒸気爆発』が起きたら、東日本全域が避難エリアになります。
(今現在でも、その危険が回避されたわけではありません。まだまだ安心は出来ないそうです。)
日本の首都東京も避難区域に入るようですし、今、私が住んでいる庄内地方も例外ではないようです。
これほど危険なものを、政府と電力会社が推し進めてきたことに、憤りを感じます。
日本の将来は、どのようになってしまうのでしょうか。
本当に、この大震災を機に日本が変われるか、ここ数年にかかっています。
原子力推進派の人たちの巻き返しは、もうすでに始まっているそうです。
私は、原子力反対の運動に何等かの形で参加できたらと思います。
今後、日本でそのような動きが大きくなって、国民全体の流れになる事を切に願います。
負の遺産を次の世代に残してしまいますが、いくらかでも少なくなる方向性の道筋だけは付けてあの世に行きたいものです。
後は、子、孫の世代に任せるしかありません。
ヨウ素131の半減期 8日
ストロンチウム90の半減期 28.8年
セシウム137の半減期 30年(1000分に1にするためには約300年かかる)
プルトニウム239の半減期 2.4万年
と気の遠くなるような年月が必要なのです。
by kakizaki
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