やまがたエコ住宅・エコリフォームコンソーシアム主催の市民講座が12月4日(土)に酒田市公益研修センターで行われました。
まず最初に東北芸術工科大学建築・環境デザイン学科准教授 三浦秀一先生が「エネルギー自立に向けた家づくり」と題して、講演されました。
先生のことは、以前から私のブログでは何回か紹介させて頂いています。
①日本は原発の安全性に基づいて地球温暖化防止を進めていたがこれからは軌道修正しなければならない。
②オール電化住宅は、いかにもエコ住宅のように宣伝されてきたが、決してそうではない。
ということを強調されていました。
そして今後は、特に山形県は森林が多いので、木材を利用したバイオマスエネルギーが大切であることを提案されています。
先生は以前から同じことを提唱していましたが、今回の東日本大震災で益々その必要性を感じているようです。
次に講演して頂いたのは、
山形県建築士事務所協会常務理事 (有)石山設計事務所 代表取締役 石山徳昭氏です。
昭和56年(1981年)以前の旧耐震基準の建物は是非耐震診断を受けほしいと強調していました。
但し、一番新しい耐震基準は平成12年(2000年)ですので、それ以前の建物に注意が必要であることを補足しています。
三番目、弊社の森が登場です。
森は、2008年に自宅を断熱、耐震工事を実際にやっています。
その実例を説明しました。
建物は、昭和56年以降の新耐震基準ですが、耐震診断では、0.76と基準をみたしていませんでした。
(耐震診断では、基準が1以上でなければ、地震時に倒壊の恐れがあります)
森の自宅は、約17年前に在来工法で新築していますが、外壁の張替を考えていました。
強風の際建物が揺れ耐震性に不安があると同時に断熱性が悪く冬とても寒いという問題を抱えていました。
そこで、断熱と耐震の改修工事を実施しました。
以前は、薪ストーブ一台では寒く、ファンヒーターも併用していたそうですが、今は必要ないそうです。
耐震性を高めるため構造用合板を全面的貼りましたので、揺れをほとんど感じないそうです。
本人は、大満足?しているそうです。
最後に、庄内保健所長 松田 徹氏 が「エコ住宅に住んで、入浴事故を予防しよう」と題して講演して頂きました。
自宅に於ける冬のお風呂の事故が多いそうです。
特に65歳以上の高齢者の事故が多く発生しています。
その原因が、寒い脱衣室で裸になり、熱いお風呂に入り血圧の高低が激しく、事故になるケースが多いとのことです。
やはり、家の温度差が出来るだけ少ない住環境をつくることが重要であることを強調していました。
市民講座と言いつつ、少々市民の参加が少なかったのが残念でした。
by kakizaki