最近、量産ハウスメーカーは、ゼロエネルギー住宅(ZEH)を謳い文句で販売強化しています。
ZEHとは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー)の略。
住まいの断熱性・省エネ性能を上げること、そして太陽光発電などでエネルギーを創ることにより、年間の一次 消費エネルギー量(空調・給湯・照明・換気)の収支をプラスマイナス「ゼロ」にする住宅を指します。
ゼロエネルギーは、大きく分けて二種類あるのにご用心して下さい。
①できるだけ断熱性能を高めて設備は、補助的に採用する方法(高断熱ZEH)
②断熱性は、最低限に抑えて設備の比重を高める方法(メカZEH)
です。
多くの量産ハウスメーカーは、建築費を抑える②の方向で販売しています。
そしてもっと言うと、家族が通常住む居室空間を狭くすると空調する容積が減るため、ゼロエネルギーになり易いという裏技を使って間取りを限定した方法をとっています。
あの手この手を使ってあたかもこの方法が一番ベストのような宣伝文句を使っています。
私達が、仮にゼロエネルギーを目指すのであるならば、もちろん①です。
今月の新建ハウジングの新聞では、高断熱ZEH志向が強い事が掲載されていました。
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しかし私達はその前の段階の省エネ住宅を提供していきたいと思います。
それは、東京大学大学院 准教授 前真之先生
も指摘しているZEH READY です。
これは、
- 太陽光パネル(PV)も蓄電池も早晩、価格は下がり性能は更にUPする 設備機器に関しては今付けなくても、後付けでOK 。それより建物本体の性能(断熱、気密、換気)を上げて 基準一次エネルギーで50%削減できれば 設備は後で十分対応できる
という考え方です。
具体的に言うと、断熱性能を上げた住宅を造ることを優先し、最小限の設備を適宜で施工すればいいということです。
弊社で言えば、Q1.0(キューワン)住宅を造る事を優先するという事です。
私は、太陽光パネルを設置するお金あるならば、先に建物自体の性能を上げてもらいたいと思っています。
日本の政策は、このZEH READY という考えが抜けていると前准教授も嘆いています。