山形新聞で、
『私論 エネルギー環境戦略』
というシリーズを掲載しています。
このシリーズは、今後のエネルギー政策について、各自がそれぞれの意見を述べる内容です。
9月12日(水)の記事は、環境コーディネーター 小沢祥司氏でした。
この中で、『減電社会』に転換することが大切であると訴えています。
減電社会という新しい言葉に、私は、思わずうなずいてしまいました。
記事内容を掲載させてもらうと
『電気なしには、現代社会は成り立たないが、実は、最終エネルギー消費に占める電力の比率はそれほど高くはなく、産業部門では全体の2割程度、家庭生活などの場合でも5割程度だ。
問題は、家庭生活などの場合、本来、電気を使わないでもいいものにまで電気を使う ようになっている。
例えば、家庭の場合、暖房や給湯など比較的温度の低い熱エネルギー利用が、全消費エネルギーの約6割を占める。
これに電気を使う必要はない。
遠くの大規模発電所で熱を無駄にして作った電気エネルギーを使って再び、給湯や暖房をするのは不合理なのだが、電力会社がオール電化住宅を盛んに売り込んだため、この種の無駄が急拡大した。
原発の発電比率の議論は、電力供給の在り方に集中しており、賢い熱利用の視点が欠けているし、地域冷暖房の拡大など、熱の効率的な利用を進めるための政策が不十分だ。
オール電化のに象徴される電力重視の社会から、過度に電力に依存しない「減電社会」への転換を進め、熱の利用を増やせば、エネルギー消費を大幅に減らすことも、脱原発も可能になる。
電気を使って非効率な給湯や暖房をしないでも、比較的温度が低い熱源には、工場廃熱やバイオマス、太陽熱など多数ある。
地域で分散型の発電を行い、その時に出る熱を冷暖房や給湯に使うコージェネレーションを利用すれば、総合的なエネルギー利用の効率を80%以上に高めるこのができる』
といった内容です。
私は、小沢さんの考え方に共感しました。
電気でなければできないものは電気でやる。
電気でやると効率が悪いものは、別の手法でやる。
当たり前なことなのですが、そうなっていないのが今の社会です。
小沢さんが提唱している『減電社会』は、今後のエネルギー政策のおおきなポイントになりそうです。
近いうちに『減電社会』(仮称)という本を出す予定だそうです。
是非読んでみようと思います。
by kakizaki