5月22日土曜日
あいけんWEBセミナー『木造住宅の省エネ講習会』が行われました。
【第1部】「住生活基本計画の大幅見直し、省エネ義務化に向けた進捗」
東京大学大学院 工学系研究科建築学専攻 准教授 前 真之
【第2部】「奇々怪々に複雑化する省エネ義務化」
室蘭工業大学 名誉教授 新木造住宅技術研究協議会 代表理事 鎌田 紀彦氏
【第3部】「鎌田先生×前先生 ディスカッション」
今回のセミナーで一番良かったのは、最後のディスカッションでした。
前准教授は、政府のタスクホースに参加され、これからの住宅の省エネ基準に向けて、国土交通省などに提言する立場でおられます。
その前先生が、是非新住協にその提案を出して欲しいと依頼され、鎌田先生も心良く了承されていました。
(今の基準では、ゴールが見えないので見直しが必要!)
前先生によると、政府が考案している方向性では、目指している2050年のカーボンニュートラル(パリ協定)な社会の家づくりは実現不可能だと認識しているからです。
(望ましい2050年にするためのスケジュール)
望ましい2050年にするために政府が最初に取り組むことは、建物の断熱性能の基準を順次上げていき義務化にする必要があるということです。それと平行に高効率設備機器を採用し、太陽光設置も推し進めていくというやり方です。
(断熱気密を上げ、日射取得して出来るだけ暖房負荷を少なくした家を建てる事が重要)
(2050年の家、住宅の消費エネルギーは全て、太陽光発電で賄う)
先ずは、建物の断熱性能の向上が基本です。
この点を、新住協が先導切って政府に提言して欲しいということです。
この意見には、大賛成です!!!
日本の気象状況に最も即した家づくりを提唱しているのは、新住協であることが間違いありません。新住協が推奨してるQ1.0(キューワン)住宅は、いつか必ず、日本の家づくりのスタンダードになるはずです。
もし、鎌田先生の提言が採用されたら、日本中に一気にQ1.0住宅が建つかも知れません。
前先生によると、次回の政府との会議は6月上旬だそうです。
どのような方向性になるのか、固唾を呑んで見守っていきたいと思います。