最近、事務所にいると、太陽光発電の営業が、飛び込みで来ます。
環境に対する関心が高くなっているという意味に於いては、非常に良いことだと思います。
しかし、現在の太陽光発電システムがお客様にメリットが本当にあるのかは、チョット疑問です。
いや、これは、損得の問題ではなく、CO2を削減する事に意義があると言われれば、それはそれで意味はあると思いますが、やはり、お金と連動して考えるほうが自然のような気がいたします。
先日は、サンヨーの代理店の方がいらっしゃいました。
私は、その担当者に
『それでは、このシステムをつけたら、何年で元が取れるのですか?』と尋ねると
『一概に何年とは言えません。
日中の余剰電力の売電状況にもよるので、10年~20年はかかると思います』
という回答でした。
余剰電力買い取り制度とは、
太陽光発電による電気が、自宅等で使う電気を上回る量の発電をした際、その上回る分の電力を、1キロワット時あたり48円で10年間電力会社に売ることができる制度です。
三洋電機ホームページより
買い取り制度は、あくまでも余剰電力ですので、日中家族がいて電気を多く使っている場合は余りメリットがありません。
逆に、共稼ぎの家庭では、この制度を有効に活用できます。
とりあえず頂いたパンフレットで一度シュミレーションしてみました。
地域 大阪市
パネル容量 4.3kw
予測発電量 5,025kw/年(サンヨー NKH215)
発電料金 193,000円/年(発電量の自家消費と売電量の比率は40:60と仮定)
システム価格 3,010,000円(700,000円/kw)
補助金 206,400円(48,000円/kw) 平成23年度版
実質価格 2,803,600円
単純計算で
193,000×10年=1,930,000円
2,803,600-1,930,000=873,600円
873,600÷120,600=7.2年 (10年以降は5,205kw×24円=120,600円の電気料金)
10+7.2=17.2年
かかる計算になります。
んーーーん
やはり17年くらいかかるようです。
17年が短いか長いかは、何とも言えませんが、設備の耐用年数や建物のメンテナンスのことなども考慮するとちょっと長いような気がします。
私の考えでは、10年が一つの目安だと思っています。
10年は何とか待てますが、17年はチョット無理。
設備を10年でペイし、その後は電気代はほとんどかからない、むしろ売電できるとなれば、多くの方が考えるのではないでしょうか。
というわけで、太陽光発電はもう少し待ったほうがいいというのが私の結論です。
こんなこと言ったら、環境に関心のある人から怒られかもしれませんね。
断っておきますが、この計算はあくまでも、場所は大阪市のシュミレーションです。
雪の降るここ庄内地方では、どのようになるのでしょうか。
もっと詳しいデータが分かりましたら、再度お知らせします。
by kakizaki