最近は、パソコンで住宅のプランニングを簡単に出来るソフトが普及し、ご自分で作る方が時々います。
弊社でも、ゆたか町に建築した、 『白を基調にコントラストを楽しむ家』は、お施主様のプランと言っても良いと思います。
多少弊社で、アドバイスさせて頂いた部分はありますが、基本プランは、変わっていません。
このように、旨くいくケースもありますが、逆の場合もあります。
お客様がプランすること自身は、問題はありません。
しかし、自分で図面をプランしてしまうと、そのプランから離れられなくなるケースが多いのです。
これは、お客様に限ったことではなく、実は、私たちにも言える事なのです。
どうしても、自分が作ったプランが一番良いと思い込んでしまうのです。
そして、これ以上は、いいプランはないと、決め付けてしまうのです。
そこで、弊社では、プランの社内コンペをやります。
そうすると、自分では、思い付かないいいアイデアがあったり、面白い考えがあったり、新しい発見をすることが良くあります。
そこで、大切なのは、相手の意見を、認めるということなのです。
私の場合は、特に、社長と言う強い立場ですから、プランをゴリ押しすることは、いくらでも出来ます。
しかし、大切な事は、 『自分の意見を通すことではなく、いいプランを作ることです。』
人が作ったプランを、冷静な目で見ることです。
人が作ったものでも、いい所は積極的に取り入れる勇気と心の寛容性が重要なのです。
以上の理由から、お客様がプラン作成することを、私は、あまりお勧めしていません。
一番良い方法は、自分たちがやりたい家を、文章や写真、言葉で説明して、設計者にプランを依頼することだと思います。
そして、その出来上がったプランに色々注文を付けて、理想の家に近づけることです。
すなわち、私たち設計者を、うまく使って頂きたいのです。
設計を主にやっている設計事務所に依頼すれば、当然設計料がかかります。
それを、高いと思うか、当たり前と思うか。
弊社のように、施工を一緒にやっているところは、設計料も含めて考えてくれます。
私は、いつも言っています。
『設計図以上に建った建物が良いということは絶対にあり得ない』と
すなわち、いかにプランが大切かです。
建物は、プランの段階で八割がた決まってしまうのです。
プランは、じっくり、考えたいものですね。
by kakizaki