『薪ストーブが楽しいナチュナルハウス』の完成内覧会には、多くの方に来場頂きありがとうございました。
結構、薪ストーブが人気があって、薪ストーブが主な目的の方もいらっしゃいました。それは、それで良かったのですが・・・
ところで、薪ストーブについては、山形市にある暖炉・薪ストーブ専門店の「ぜいたく屋」さんに施工をお願いいたしました。
暖炉や薪ストーブは、施工や使い方を間違えると火災に結びつきます。
やはり、ここは、専門の方にお願いするのが一番です。
餅屋は餅屋ですから・・・
しかし、薪ストーブをする場合は、建物の設計の段階から検討する必要があります。
いままで部屋の端っこにあった石油ストーブの位置に、ポンと置けば終わりとはなりませんので、十分気をつけてください。
薪ストーブをするときの注意事項
①室内の空気を負圧にしない
通常の住宅は、室内の換気は排気だけのため、建物の外が正圧になり、室内は負圧になります。
薪ストーブの原理は、室内の空気を燃やしながら煙突を通り外に出ようとするわけですから、まったくその流れに逆らおうとするわけです。
室内が、いぶ臭くなるのは、煙突から空気が逆流するからです。
この状態は、火が煙突の方向ではなく、室内に向かおうとするわけですか、非常に危険です。
即ち、建物全体の換気計画が非常に重要であるということです。
②薪ストーブの位置は、出来るだけ建物の中心に
薪ストーブをする住宅は、薪ストーブを中心に設計してください。薪ストーブは空いているスペースでいいと思ったら大間違いです。
③出来るだけ薪ストーブの回りは、吹き抜け に
薪ストーブの暖気を建物全体に廻すためには、吹き抜けが最適です。そして、各部屋もできるだけ、開放的にすることがコツです。
④薪ストーブの周りを少し余裕を持って配置する
薪ストーブの周りに、予備の薪を置く必要があります。ちょっと大きめに・・・
⑤外部煙突周りは、躯体で箱型にし、内部は二重煙突に
このような煙突を見かけますが、雪国ではやめたほうがよいです。
雪の圧力で、すぐに煙突が壊れてしまいます。
写真のように、天井内部及び屋根上部の煙突の廻りを躯体で囲い、内部は二重煙突にしてください。
二重煙突にする理由は、煙突内部の結露防止です。
煙突内部で結露されると、煙突の内側にタールがつき易くなり、煙道火災を誘引しやすくなります。
そして、煙突は、屋根の一番高いところに設置するのが理想です。
煙突の高さは、屋根の棟より、60cm以上高くする必要があります。
何といっても、雨漏れの少ない位置は、屋根のトップです。
⑥煙道火災について
煙突の中を火柱が走ることがあります。
その主な原因は、
ア) 水分を多く含んだ薪を燃やしている(薪を割って二年以上は乾燥させる必要があります)
イ) 吸気を絞り過ぎている
ウ) 煙突の掃除をやっていない(一年に一度は掃除をしてください。)
⑦室内上下の温度差解消用床置きサーキュレーター
お勧めは、ボルネードサーキュレーターです。
使い方は、下記のようにいろいろできます。効果抜群です。詳しくはホームページをご覧ください。
⑧薪置き場の確保を
薪割りをして、二年間は、乾燥させなければなりません。
即ち、二年分の薪を庭かどこかに確保しなければなりません。
その確保する場所は、あらかじめ、目星をつけておく必要があります。
以上主に、建築と関係するところを書きました。その他にも、薪の燃焼の仕方など、薪ストーブは、注意しなければならないことがあります。それらは、是非「ぜいたく屋」さんのホームページをご参照ください。
by kakizaki