数年前、ある方から、増築をしたいので、見に来て欲しいという依頼がありました。
行ってみると、有名な某ハウスメーカーの建物でした。
構造体は、軽量鉄骨で、外壁もその会社固有のものでした。
『とても、弊社では、できないので、造ってもらったハウスメーカーにお願いしたらどうですか?』
とアドバイスしました。
すると、お客様は、
『実は、見積もりをもらったのですが、余りにも高くて、地元の業者でできないか相談しているんです。』
という回答でした。
んーーーーーん
これには、困ってしましました。
このようにその会社特有の工法ですと、使っているものが一般的なものでないので、私達では、資材の調達がまず出来ません。
そして、つくり方も一般的ではないので、下手に手を出すこともできません。
営業的には、弊社独自工法とか、弊社オリジナリ仕様とかは、聞こえはよいのですが、今回のように、増改築をするときは、厄介です。
特に、大手ハウスメーカーのようなオリジナル商品は、非常に困ります。
住宅を、最後まで当初の状態で使用するのであるならば、このような工法でもよいのですが、家族構成が変わったりして、増改築する予定があるならば、やはり従来型の在来工法をお薦めしたいと思います。
最近は、大手といえども会社が倒産する時代です。
独自工法の住宅は、その会社が倒産すると、どうすることも出来ません。
その辺のことも考慮して、住宅会社選びをしたほうがよいと思います。
柱を使わない2×4工法も増改築しずらいやりかたです。
一般的な柱のある在来工法であるならば、仮に施工会社がなくなっても、増改築は、何とでもなります。
住宅選びの一つの要素として、参考にしてください。
結果的に、このお客様は、別棟で、小さい小屋を建てました。
by kakizaki
2009年12月03日更新