“期待を裏切る”家づくり物語 13

コチラのお宅のテーマは、
「5000冊の本と暮らす カフェバーダイニングのある家」休日の朝は、住宅を紹介する某テレビ番組を楽しみに観ていたご夫婦。
自分たちのライフスタイルに合った土地を探しながら、住宅のテレビ番組や完成内覧会を参考にマイホームへの夢とアイディアを膨らませてきました。
昨年の春、条件に合った土地が見つかったことで、長年、温めてきた夢をカタチにする家づくりがスタートしました。

カフェバーダイニング

休日、ご家族でお出掛けの際は、よくカフェに立ち寄るというコーヒー好きのご夫婦。
奥さん「新しいお家では友達を呼んで、ティータイムを楽しみたいな!」
ご主人「夜は2人で、酒を飲みながら過ごすのも良いなー。」
そんなご夫婦のご希望から、全体のイメージはカフェをベースに、夜はバーの雰囲気を味わえるようなプランにしました。カラーは「白×茶」を基本に配色。
床材は、赤みのある茶色に塗装した無垢のアカシア材を選択。
室内のところどころに木を活かしたデザインで、全体の塗装色をコーディネートすることで、統一感のある内観にしました。
段差を設けたリビングとダイニングキッチンの間には、あらわしにした3本の柱とご夫婦ご要望のクロスさせたデザインの間仕切り。
こちらは、ロフトにも…壁で仕切るより開放感がありますね。
リビングの壁と天井の一部には、パインの床材で板張りデザインに。キッチンは厨房のようにステンレス天板を選択。キッチン収納には、食器類や買い置きの食品をまとめて収納。LDKの中をすっきりさせるため、TV台や食器棚は既製品を置かずに造り付けの家具で、シンプルにまとめました。
室内をオシャレに照らすのは、お施主様が選んだ照明です。
ご主人から
「カッコイイ照明見つけました!一目ぼれしました!」
と聞いていたのは青森のブナで作られた、その名も「BUNACO」というブランドのペンダント照明。
ダイニングテーブルの上に設置しました。点灯していない時のシェードは、ブナの木そのもののナチュラルな見た目ですが、点灯すると…
ほのかに赤みがさし、より柔らかさや温かみを感じさせます。バーカウンターの上は、ご夫婦の好きな赤色のペンダント照明が3つ並びます。落ち着いた色合いの室内に赤色が映えますね。

1階はトイレもカフェをイメージし、照明も珍しいデザインを選択。
壁面に三角形のきれいな青い影が映ります。

5000冊の本と暮らす

主人「新居では、すべて本棚に飾りたいんです!
段ボールに入れたまま、ご実家で眠っている蔵書その数…5,000冊!
とても一部屋にまとめられるような量ではありません。
家中のスペースを有効に利用し、対応することに。
まずは1階…階段下のスペースを利用したライブラリースペース
テーブルを置いて、コーヒーを飲みながら、読書を楽しめます。
スケルトン階段を上り…2階は、勾配天井になったホールの壁面を目いっぱい本棚にしました。
かなりの高さですが、トップライト(天窓)からの自然光も入るので暗さは感じません。
そのホールのつきあたりは、ご主人の書斎。パソコンを置くカウンターテーブルも造作しました。
床に座って使用します。
3畳の大きさで、壁面はほとんどが本棚です。
さらに、壁掛けの階段を引き出すと…ロフトに上ることができます。ロフトも、もちろん本棚付。
家族共用のロフトとは、奥に見える小さな扉で行き来できます。ご主人自慢の…「本棚収納」です!
5,000冊の本と聞き、書店に出向いて陳列棚を参考に造作しました。
計算上は5,000冊より余裕を持たせて設計。
これからも増える予定の本…
本棚がいっぱいになる日が楽しみですね。

こだわりのアクセント

外観も内観も「白×茶」を基調にしてまとまりあるデザインの中、ご夫婦のこだわりがアクセントとして、家中に散りばめられています。
まずはポーチ。
異なる外壁材を組み合わせた中、ご夫婦で選んだ赤色のポストもポイントですが、もう一つの注目ポイントは足もとに。シンプルなコンクリート仕上げに埋め込まれているのは「蹄鉄」!馬が好きなご主人が、家を建てる時どこかに使いたいとずっと前に購入していた本物の蹄鉄です。
西洋では、幸運の象徴や魔よけのお守りで有名です。お施主様家族の幸運の願いをこめて、玄関の内と外に埋め込みました。
ちなみにご主人の書斎のドアノッカーも馬の顔デザインです。玄関ドアを開けると最初に目に飛び込むのは、タイル仕上げにしたホールの壁。
何か「あっ」となるデザインにしたいですよね、と打合せしていたこの壁。INAXの《千陶彩》というタイルを選びました。
凹凸があり、タイルそのもののデザインでも十分素敵ですが…照明が効果を発揮する夜は、光が当たると陰影がはっきりし重厚さが出るので、ラウンジのエントランスのような雰囲気を感じさせます。
リビングのTN台の上の壁は、カラフルなニッチで彩りを。赤・緑・オレンジ、ご夫婦の好きな色で配色しています。1階の手洗いコーナーにもさりげなく…
階段の踊り場には、この3色。何も置かなくても絵になるような、カラフルな色がかわいいですね。
初めは壁紙で色を変えようとしましたが、なかなかご希望通りのものが見つからず、打合せも難航…
しかし、このカラーバリエーションを見た瞬間、満場一致で「コレだ!」と決定しました。
コレ、実は床材なんです。
お施主様の遊び心が、カタチになってあらわれたデザインですね。

4年前、ご主人のお友達がコスモホームで家を建てたことがご縁で、ご夫婦で内覧会にお越しいただくようになりました。
ご主人「良い土地があれば、そろそろ家づくりをしたいんですが…」
奥さん「子育てを考えると…できるだけ実家の近くだと良いんですけど。」

そんな土地探しのご相談を受け、柿崎がピンと来たのがこの土地。
現地を確認し、ここならお客様にぴったり!と、ご紹介。
「納得のいく家づくりなら、時間は掛かっても良いと思っています。」と始まった家づくり。
それから一年、ついにご夫婦のこだわりの家が完成をむかえました。「桜が見える場所だと最高なんだけどな…」とおっしゃていたご主人。
対岸の桜並木の眺望を楽しめるカフェスタイルのお家が完成しました。